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一時間目が始まっても、全然集中できなかった。
黒板の文字を写しているはずなのに、
頭の中ではさっきの「彼氏」がずっと反響している。
ちら、と横を見る。
数列後ろの席に座る彼も、珍しくぼーっとしていた。
先生に当てられて、
pr「えっ、あ、はい!」
って慌てて立ち上がる姿に、クラスが笑う。
mob「珍しー」
mob「今日なんか変じゃね?」
そんな声が飛ぶたび、彼は気まずそうに頭をかいていた。
目が合う。
すると彼は小さく口を動かした。
pr『むり』
思わず吹き出しそうになって、慌ててノートで顔を隠す。
授業が終わるチャイムが鳴った瞬間、
彼は机に突っ伏した。
prprpr「終わった……」
「akまだ一時間目だけど」
「あと五時間あるん?」
「拷問やん」
「大げさだって」
そう言いながら、自分もかなり限界だった。
休み時間。
友達が彼のところへ集まって騒いでいる。
その輪の中心で笑ってる姿はいつも通りなのに、
たまにこっちを見てくる視線だけが特別だった。
目が合うたびに、
昨日の帰り道とか、“好き”って言われた声とか思い出してしまう。
「……しんど」
小さく呟く。
すると隣の席の友達が首を傾げた。
「どした?」
「いや、寝不足」
「顔赤いけど熱ある?」
「ないない!」
慌てて否定すると、向こうから視線を感じた。
彼が笑いを堪えている。
絶対聞こえてた。
じとっと睨むと、彼は肩を震わせながらスマホを触り始めた。
数秒後、ポケットのスマホが震える。
『可愛すぎ』
「っ……!」
勢いよくスマホを伏せる。
心臓に悪い。
もう一度彼を見ると、
向こうは机に頬杖をつきながら、楽しそうに笑っていた。
その顔が悔しいくらいかっこよくて、
結局、また目を逸らしてしまう。
すると今度は追加でメッセージが届く。
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