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るな
185
M.S
780
えれめんたる
44
「そっか。楽しめたのね。よかった。で?あの子は成仏した?」
え…?
「今、ここには?」
アユさんは周りを見回し…
「いないみたい」
そうか。満足出来たのかな。
「そっか。じゃあよかった、って言うべきなのかな」
「ありがとう、トモくん。あの子に付き合ってくれて」
「いいえ、俺も楽しかったですし」
「そうみたいね。熱い抱擁をする仲みたいだし…」
「ごめんなさい!」
「うそうそ、本当にありがとう!今日からは静かに寝られるわ」
もしかしてこれで…アユさんはもうベンチに出てくることはないのか…困りごとが解決したらもう会えないのか…?
「ねぇ、明日も空いてる?」
「!はい!」
「お礼って訳じゃないけどうちでお昼でもどう?簡単でよかったらごちそうするわ」
アユさんち!
「はい!ぜひ!」
よかった。まだ会ってくれるんだ。
明日の時間も13:00。部屋番号はB-404…4て珍しいな…
なんだかんだ楽しかったリンとのデート。あいつがいなくなるなんて少し寂しい気もするけど、逝けたなら喜ぶべきだろうな。
さようなら、リン。楽しかったぜ!
次の日、約束の時間に間に合うように自転車を漕ぐ。
ベンチにアユさんはいない。
部屋で準備をしてくれているんだろう。
404、ここだ。少しどきどきしながらインターフォンを押す。
…ガチャ。
「いらっしゃい」
ん?また疲れて見える。
「こんにちは。お招き頂きありがとうございます」
「こちらこそ来てくれて嬉しいわ。あの子も喜んでる」
アユさん、リンのこと忘れられないのかな…
リビングに通される。
物が少ない整頓された…いや、物、少なくない?
「何も無いでしょ。実は引っ越してきてからまだ開けてない箱も多いんだ」
そうだったんだ。
「ここに来てすぐこの子がね…」
この子?
「この子って…」
「りんご。トモくんに抱きついてるよ」
「え?りんごって…もしかしてリン?」
「トモくんにはそう名乗ったのね。そう。昨日あのあと部屋に戻ったらいて…夜中までトモくんとの楽しかったデートの話を聞かされたのよ」
疲れて見えたのは寝不足か。
「消えてなかったんだ…」
「うん。楽しかったんだって、すごく。それで今日はうちに来るって言ったらまたはしゃぎだして…」
そうか…リン、そんなに喜んで…
「そうなんですね。俺でよかったらまたデートに付き合いますから」
「なんか嬉しそう…?」
「そ、そうですか?」
「もう…それで今度はおうちデートがしたいとか言うし」
「俺はいいですけど…アユさんは憑依されてる間は疲れたりしないんですか?」
「うん。多分体は動いた分だけ疲れると思うけど、日常生活の範疇なら自分で行動するのと変わらないみたい。あの子が食べたらお腹もいっぱいになってたし」
「それに、頭はその間寝てたみたいにすっきりするしね。だから今日は二人でおうちデートを楽しんで。あたしは寝させてもらうわ」
「わかりました。楽しませて、今度こそ送ってあげます」
「うん。ご飯はもう置いてあるから二人で食べてね。あと…」
急に顔が近付く。
「信じてるけど、もし仕方なく、その…そういう流れになっちゃったらテレビの下の引き出しに入ってるから」
え?
「じゃあまた夕方くらいには戻してね。おやすみ」
「あの、アユさん!」
「トモ!昨日振り!」
おわっ!もう代わってる!
コメント
3件
初コメ失礼にゃ、一気見しちゃったにゃん、、展開すごく上手いにゃ、、、どうしたらそんなふうに書けるのか不思議にゃ、、、
第8話読み終えたよ〜!🌸 リン、まだ成仏してなかったんだね…!でもトモくんとのデートが本当に楽しかったんだなって伝わってきて、こっちまでニヤニヤしちゃった😭💕 アユさんの「そういう流れになったら…」の台詞には思わず「えっ!?!?」ってなったよ!笑 まだまだ続きが気になる展開、楽しみにしてるね⋆♡