テラーノベル
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まろに連れて帰られた日いきなり発情期が来てしまった
体の奥から熱が込み上げてくる。
息が苦しい。心臓が早く打って、汗ばむ皮膚さえ自分のものじゃないみたいだ。
「……っ、は 、❤︎ なんで、今……、/」
わかってる。これが、俺の発情期。
まろに隠れていつもなら薬で抑えてるはずなのに、今日は効いていない。
どうして、なんで――
「っ、顔、真っ赤やな 笑」
不意にかけられた声に、びくっと体が震える。
振り返ると、まろが余裕のない笑みを浮かべて立っていた。
俺の乱れを全部見透かすみたいに、目の奥まで覗き込んでくる。
「離れろ……っ /」
必死に背を向けても、もう遅い。
背後から伸びてきた腕に捕らえられ、肩を押さえつけられる。
「嫌やないんやろ、?」
低く囁かれ、耳元を掠める吐息に全身が震える。
頭では拒絶の言葉を繰り返しているのに、体は熱に支配されて言うことを聞かない。
「違う……俺は……っ//」
「違わへん。お前、もう俺から逃げられん❤︎」
支配の言葉が、甘く重たく絡みついてくる。
心の奥にあった理性の芯が、熱と恐怖とで崩れていく。
「まろ……っ❤︎」
情けない声が勝手に漏れた瞬間、まろは満足そうに目を細めた。
「ええ子や。……ほら、もっと見せてみ?笑」
抗えない。
逃げたくても、発情に揺さぶられる体が俺を裏切る。
――このまま、全部持っていかれる。
ないこが必死に抗おうとするたび、その目が濡れて、声が震えるたびに――俺は勝利を確信する。
「どんなに嫌がっても、身体は正直やな、」
「ないこはもう、俺のもんや……❤︎」
発情期は偶然やなく、運命や。
そう言い切れるだけの支配が、今この腕の中にある。
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