テラーノベル
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通知。
凛花:ねえ海斗。
海斗:ん?
凛花:写真撮ろ。
海斗:急だな。
凛花:いいじゃん。
海斗:別にいいけど。
二人で並ぶ。
凛花がスマホを構えた瞬間
ピコン。
通知音。
凛花:…。
海斗:?
凛花は一瞬だけスマホを見る。
そしてすぐ伏せた。
海斗:今の何。
ブラックになる。
凛花:何でもない。
海斗:凛花。
凛花:本当に。
海斗:…。
いつもより低い声。
凛花:怒ってる?
海斗:怒ってない。
凛花:嘘。
海斗:…。
凛花:その顔。
海斗:どんな顔。
凛花:怖い顔。
海斗:怖くない。
凛花:怖い。
少し沈黙。
海斗:俺、嫌だった。
凛花:…。
海斗:隠されたみたいで。
凛花は分かっていた。
海斗が何に引っかかっているのか。
でも。
凛花:…。
海斗:まだ何も言わない?
凛花:…。
海斗:頑固。
凛花:海斗も。
海斗:そこは否定しない。
凛花:しない。
海斗はため息をつく。
凛花は気まずくなって立ち上がった。
凛花:飲み物取ってくる。
海斗:逃げる?
凛花:逃げてない。
海斗:顔が逃げてる。
凛花:そんなのない。
海斗:ある。
凛花:ない。
そう言って歩こうとした瞬間。
海斗は凛花を持ち上げた。
凛花:え!?
海斗:戻る。
凛花:ちょっと。
海斗:話終わってない。
凛花:その戻し方はずるい。
海斗:逃げる方がずるい。
ソファに戻される。
凛花:…。
海斗:言う気ない?
凛花:…。
海斗:そっか。
凛花:何その顔。
海斗:別に。
凛花:絶対何か考えてる。
海斗:ばれた?
凛花:ばれた。
海斗は少し笑った。
凛花:笑った。
海斗:笑ってない。
凛花:笑った。
海斗:…。
凛花:ほら。
海斗:じゃあ。
凛花:ん?
海斗:言うまで笑わせる。
凛花:え。
海斗:覚悟して。
凛花:待って、その言い方。
海斗:何。
凛花:絶対嫌な予感。
海斗:遅い。
くすっ。
凛花:っ……!
凛花は思わず笑いそうになる。
凛花:海斗。
海斗:ん?
凛花:今、怒ってるんじゃないの?
海斗:怒ってる。
凛花:なのに。
くす。
凛花:あはっ……!
海斗:ほら。
凛花:ずるい。
海斗:何が。
凛花:そうやって普通に戻すところ!
海斗:お前が意地張るから。
凛花:だって……。
くす。
凛花:待って、無理っ。
海斗:言う?
凛花:…。
海斗:まだ?
凛花:…。
海斗:頑固。
凛花:海斗も!
二人とも笑う。
しばらくして。
凛花:…分かった。
海斗:ん。
凛花:ちゃんと言う。
海斗:最初からそうして。
凛花:でも。
海斗:何。
凛花:海斗が嫉妬してるの、ちょっと面白かった。
海斗:……。
凛花:怒った?
海斗:少し。
凛花:じゃあ。
海斗:?
凛花:また笑わせる?
海斗:懲りてないな。
凛花:海斗も。
海斗は呆れながら笑った。
結局。
最初にあった不安も、嫉妬も。
最後はいつもの二人の空気に戻っていた。
コメント
1件
うわ、この回めちゃくちゃ良かったです……!「隠されたみたいで嫌だった」って海斗が素直に言ったシーン、刺さりました。嫉妬してるのに怒ってるだけじゃなくて、笑わせ合いながら戻していく空気感がリアルで、甘くてじんわり来ました。二人の距離感、すごく好きです。
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