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その青年は、生まれつき真っ白な長い髪を持っていた。雪のように白いその髪は、少年が住んでいた村では【不吉の髪】と呼ばれていた。
やがて青年の【不吉の髪】の噂は広がりいつしか【災いを呼ぶ子】【この世に存在してはいけない】など根も葉もない嘘が彼の人生をゆっくりと狂わせていった。
彼は自然と村に迷惑をかけないようにと、村ではなるべく目立たないようにしていた。彼は、孤独に耐えながらいつか誰かが自分を必要としてくれると信じていた。その日までは
ある冬、村で原因不明の病が広がった。最初に感染したのは、村では唯一青年に優しく話しかけてくれた少女だった。
村人達は恐怖し、病が広がった理由を探した。やがて村人達の行き着いた答えは【白髪の青年が災いを連れてきた】と言う答えになった。
青年は男達の手によって荒々しく村の中心に引きずり出された。
村人達;「白髪を切れそうすれば病は止まる」
そう言われ青年は髪を守ようにうずくまった。白髪は彼にとって唯一の自分らしさだった。誰にも認められなくてもこの髪だけは嘘をつかない
青年;「切らないでください僕は病なんて…」
話を得る前に、村人達の手が伸びて髪を乱暴に掴んだその瞬間、青年は本能的に抵抗してしまった
倒れた村人が怒りを爆発させ周りの大人たちも一斉に青年に襲いかかった
村人達;「やっぱり災いの子だ」「病を広めた化物だ」
青年は最後の希望をと親の方を見たが母は「何で自分の子が化物に生まれてきてしまったの」とぶつぶつ言いながら泣いていて、父は青年の方をじっと睨んでいた。その目には愛情のかけらもなかった。
少年は涙を浮かべ叫んだ「僕は化物の子じゃない」と…