テラーノベル
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⚠️戦争賛美、政治的な意図は決してございませんので予めご了承ください。
⚠️史実とは一切関係ありません。
⚠️史実ネタでもございません
⚠️すべて、私の妄想です。
⚠ATTENTION⚠
・BL
・ロシアメ
・病気パロ
・なんでも許せる方向け
露→ロシア
米→アメリカ
では、どうぞ⬇
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
病気が発覚して数日――
アメリカの生活は、ひっそりと、しかし確実に変わりつつあった。
変えた張本人はロシアだった。
ロシアの「過剰」な支援
アメリカが朝起きると、既にロシアが部屋にいる。
無言でカーテンを開け、室温を確認し、飲み物を置く。
露「おはよう。熱はどうだ」
米「……氷みたいに寒いとか、燃えるみたいに暑いとか言われても分かんねぇよ……もう温度、全部”無”みたいな感じだし」
露「だからこそ、測る必要があるんだ」
ロシアは容赦なくアメリカの額に体温計を押し当てる。
米「おい、子供扱いすんなって……!」
露「お前は今、子供より危なっかしいぞ」
淡々と返される。
その声音に怒るべきなのに、アメリカの胸は妙にざわついた。
ロシアは次に、アメリカの腕をとって袖を捲り、傷が増えていないか確認する。
露「昨日の転倒の痕……まだあるな」
米「大したことねーって。ぶつけたのすら分かんなかったし」
露「それが問題だ。気づかず血を流す奴を放っておけるか」
ロシアの眉間の皺が深い。
やり過ぎだと分かっていながらも、
どうしても放せないという焦りが伝わる距離感。
アメリカは視線を逸らしてぼそっと言った。
米「……重いんだよ…色々」
露「重くていい」
即答だった。
迷いも照れもなく。
その真剣さに、アメリカは返す言葉をなくすだけ。
ロシアの介入は日に日に増していった。
廊下を歩けば付き添われ、
食事は温度調整から硬さまで見られ、
シャワーの温度はロシアが事前に確認し、
夜は寝返りのたびにロシアが起きる始末。
ある夜――
アメリカはさすがに堪えられず声を荒げた。
米「いい加減にしろよ!俺は別に、そこまでされるほど……!」
露「必要だ」
ロシアの声が重なって遮る。
露「痛みも温度も感じない奴が、一人暮らしなんてできるわけがない」
米「でも――」
露「でもじゃないだろ」
静かに、けれど逃げ道を与えない声音だった。
露「アメリカ、お前はもう……普通の生活に戻れない」
アメリカは呼吸を飲み込んだ。
その言葉は残酷なのに、嘘は一つもなかった。
問答が続く中で、最初の”異変”が現れた。
ある昼下がり。
カナダと話していたアメリカが、突然口を止めた。
米「……あれ?」
手に持っていたカップを落とし、陶器が床で派手に割れた。
カナダが驚いて駆け寄る。
加「兄さん!?どうしたの?」
アメリカはゆっくりと自分の右手を見つめた。
米「……指の感覚、ない」
加「え?」
米「掴んでるっていう感覚が……無いんだ。 ただ握ってる形してただけで……物を持ってる感じがしない……」
声が震えていた。
ロシアが駆けつける。
アメリカの手をとり、押し、引き、ゆっくりさすって反応を見る。
露「痛いか?」
米「……分かんねぇ…」
露「冷たいか?」
米「分かんねぇって……!」
アメリカは叫ぶように言ったが、声は弱かった。
米「ロシア……怖い。 俺……自分の身体なのに……もう……」
ロシアは強くアメリカの手を握りしめた。
握られたはず…でも、アメリカはその力を感じない。
でも――
ロシアの声だけははっきり届いた。
露「だからオレが支えると言った」
米「……っ」
露「いくら拒んでも、離れる気はない。 お前が自分を感じられなくなっても……オレは、お前を感じ続ける」
アメリカは俯き、肩を震わせた。
涙はこぼれない。
でも、ロシアには分かった。
これは泣き方すら忘れそうな絶望だ、と。
ロシアはそっとアメリカを抱き寄せた。
温度も、圧力も感じないはずの抱擁。
でもアメリカは……ほんの小さく、ロシアの服を掴んだ。
その掴む力だけが、かろうじて、まだ残っている感覚。
米「……ロシア、少しだけ……黙って抱いててくれ……」
露「言われなくても」
ロシアの声は低く、震えていた。
こうして――
アメリカの身体は静かに、確実に衰え始めた。
それを止められる者はもう、どこにもいない。
ただ一人、ロシアを除いて。
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
おかえりなさい〜
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