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⚠️戦争賛美、政治的な意図は決してございませんので予めご了承ください
⚠️史実とは一切関係ありません
⚠️史実ネタでもございません
⚠️すべて、私の妄想です。
⚠ATTENTION⚠
・BL
・ロシアメ
・病気パロ
・なんでも許せる方向け
米→アメリカ
露→ロシア
では、どうぞ⬇
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
アメリカの”右手の感覚消失”から数日後。
病状は緩やかに、けれど確実に進行していた。
触れられても、痛みも温度もなく、
足をぶつけても気づけない。
自分の身体の輪郭が曖昧になっていくような恐怖。
そしてロシアは――その恐怖を肌で感じるように寄り添っていた。
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
朝。
アメリカが目を開けると、またロシアがベッド脇の椅子に座っている。
米「……寝てねぇだろ、お前…」
露「寝た。三十分ほど」
米「それは寝たって言わねぇよ……」
アメリカは呆れたように言うが、ロシアは微動だにしない。
露「離れたら、お前が倒れても気づけない」
米「昨日も倒れてねぇだろ。」
露「昨日倒れていないから、今日倒れない根拠にはならない」
あまりにも真顔。
アメリカはため息をついて目を逸らした。
米『……こいつ、本気で俺の生活全部見ようとしてるじゃん…』
面倒くさい。
怖い。
…でも……ほんの少し、救われる。
その矛盾がアメリカの胸の奥を軋ませる。
ロシアは立ち上がり、アメリカの手に自分の手を重ねる。
露「今日も歩く練習をする。 足の感覚が鈍くなっている以上、支えは必要だ」
米「……一人でできる」
露「できない」
瞬時に否定され、アメリカは口を閉ざした。
ロシアが背を支え、身体を起こす。
そのサポートは繊細で、決して乱暴じゃない。
むしろ、アメリカが気づかない些細な揺れまで受け止めようとしている。
アメリカはふと、思ってしまう。
米『……こんな手つき、昔のロシアじゃ絶対しねぇだろ』
怖い。
でも、温かい。
その矛盾がまた胸を締めつけた。
ゆっくり立ち上がるアメリカ。
次の瞬間――膝ががくりと落ちた。
米「っ……!」
支えようと腕を伸ばす――
が、
足の裏の「地面の感覚」が弱すぎて、力の入り方を間違えた。
転倒。
床に倒れる音がしても痛みはない。
それが余計に怖い。
ロシアが瞬時に抱き起こした。
露「だから言った」
声は低いのに、震えていた。
恐怖を押し殺すような声音。
アメリカは息を震わせた。
米「……分かっ、てるよ……!
分かってるから……っ、言うなよ……!!」
怒鳴ったはずなのに、涙のない嗚咽のように弱い声だった。
ロシアは抱き締める腕の力を強めた。
露「倒れたと聞いたら……オレは走ってくるしかないだろ」
米「っ……」
露「怖いんだ。 お前が、痛みもなく……何も感じないまま倒れるのを見るのが」
アメリカはロシアの胸の服を握り、顔を伏せた。
握る感じはない。
ただ“握っている形をしている”だけ。
それが悲しくて、悔しくて、苦しくて。
米「……ロシア……なんで……」
露「なんで、こんなにするか?」
アメリカは黙って頷く。
ロシアは息を吸い、頭をアメリカの肩に寄せた。
露「お前が、この世界から消えていくのが……どうしようもなく怖い。」
米「……っ」
露「感覚がなくなっていくなら、オレがその代わりになる。
お前が自分を感じられなくても…… オレがお前を触れて、支えて、ここにいると伝える」
言葉は、まるで祈りのようだった。
アメリカはその胸の中で、小さく息を震わせた。
拒否したいはずなのに――
離れられなかった。
ロシアがいなければ、
自分がどこに立っているのかすら分からなくなる。
怖い。
でも………
ロシアの腕の中だけは、ほんの少しだけ世界の輪郭が残っている気がした。
アメリカは、かすかに呟いた。
米「……ロシア。 お前……いなくなんなよ……」
その声は掠れていたけれど、確かにロシアの胸に届いた。
ロシアは、アメリカの背に手を回し、静かに応えた。
露「どこにも行かない。 二十四時間でも、一生でも。
お前が必要とするなら……ずっと側にいる。」
その言葉にアメリカは目を閉じた。
もう、ロシアなしで”自分を感じられない”。
それが「依存」なのか「愛」なのか、まだ分からない。
ただ――
ロシアの腕の中だけが、唯一の”現実”だった。
続く…
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
おかえりなさい〜
短すぎたかなぁ……
書き溜めてあるから、八時頃にまた投稿しよかな。
《リクエストについて》
現在リクエストはお断りしています。今いただいてもお答えできませんのでご了承ください
では、閲覧ありがとうございました!