夫婦の日常②

深澤辰哉は優しい。いつも、メンバーのことを気にかけている。岩本も時々、妬けるくらいメンバー思いで、独り占めしたくて、離さないときがある。

岩本のドラマが終わり、2人はゆっくりしていたが、深澤がポツリと言う。

深澤ープロポーズかぁ。

岩本ー何？

深澤ー辰之助だよ、プロポーズ。

岩本ーしてやろうか？

深澤ーばか、いいよ、そんなの。

岩本ー何で？

深澤ー女の子なら、嬉しいかもしれないけど、俺、男だし！

岩本ー羨ましいと思ったんじゃないの？

深澤ーナベはプロポーズされたんだろうか？

岩本ーフランスまで行って結婚したんだ、目黒が何か言ってるさ。

深澤ーそうかなぁ…。

練習日。

深澤ーナベ。

渡辺ーん？

深澤ーあ〜えっと〜。

渡辺ー何？

深澤ー結婚すること決めたのは、めめからプロポーズあったから？

渡辺ーあ？

深澤ーだからぁ！

渡辺ープロポーズなんか知らんけど？

深澤ーなしで結婚したのか？

渡辺ーフランスに旅行行くって、結婚式出来るって、ハネムーン兼ねてるって…。

深澤ーめめの言うままに、付いて行って結婚？

渡辺ーん〜そうなるかなぁ。

なんだ、照がプロポーズでもしたか？

深澤ーしないというか、今更というか…。

渡辺ーまぁ、今更だなぁ。

深澤ーナベたちみたいに、指輪あるわけじゃないし、ますます今更だし。

渡辺ー結局、何が言いたい？

深澤ー分からん。

渡辺ーはぁ？

深澤にとって、岩本は、いて当たり前で、2人でいても空気みたいな感じで、何もかもが、2人でいることが、ずっと前から当たり前にあった感じがして、結婚やプロポーズなんか全てにおいて今更なのだ。

渡辺ーなぁ。

目黒ーん？

渡辺ーお前、結婚するときに、俺にプロポーズした？

目黒ーしていいならするけど？

渡辺ーどういうこと？

目黒ー翔太くんが、女の子扱いするな！って言ったんじゃん。

渡辺ーそうだっけ？

目黒ーだから、していいならするけど？

渡辺ーいらんわ。

目黒ー岩本くんのドラマ？

渡辺ーふっかが、プロポーズされたか？って聞くから。

目黒ー俺は、プロポーズされたけど？

渡辺ーふ〜ん、誰に？

目黒ー翔太くん。

渡辺ー知らんけど？

目黒ーお前は、俺のものだから、父親にはしてやれない。って。いいのか？って。

渡辺ーどこがプロポーズ？

目黒ーどう聞いてもプロポーズでしょ？

渡辺ー…。

目黒ー何？

渡辺ーフランスまで行って、その後、父親にはしてやれないって言ったんだ。プロポーズじゃない。

目黒ー順番なんかどうでもいい。してくれたのは確かだし。

渡辺ー俺は、お前を幸せにしてるか？

目黒ー翔太くんは幸せ？

渡辺ーん、目黒が幸せにしてくれた。

岩本の家。

もう少ししたら、東京ドームでの公演がある。

深澤は、急に冷え込んできて腰が攣る感じがする。

岩本が、マッサージしてやると言うから、ベッドに伸びている。

岩本ー翔太みたいに、今からバク転するわけじゃないけど、出来るだろうけど、身体が寒さで変に力が入ってる。

深澤ー時々、足の裏も攣る。

岩本ー先に風呂入ってくるか？

深澤ーん、そうする。

湯船で、深澤は渡辺と目黒がフランスで結婚式を挙げ、お土産に練習着として、皆んなにTシャツを配り、祝福されて、照れまくってたのを思い出す。

岩本とは、今のような関係ではなかったが、一緒に晩ご飯を食べ、渡辺が真っ赤になって可愛いかったなぁと話していた。

岩本と深澤は、なるようにして、今の関係になった気がする。岩本を気にするようになって、でも言えなくて、岩本も深澤が気になるのに何も言わずにいた。

気が付いたのが渡辺と目黒。

2人のサポートがあって、岩本と一緒にいるようになった。

深澤ー照〜？

岩本ーどうした？

深澤ー照も入って？

岩本ーお誘い？

深澤ーばか。

岩本ー湯船の中だと、腰に負担少ないし。

深澤ーばか、ばか。

岩本ーいくら待っても出てこないし、誘ってるのかと。

深澤ーここで、まぁいいけどって言う俺は、可愛くない？

岩本ーふふふ、辰哉は可愛いよ。

深澤ー言うな、ナベじゃあるまいし、あぁいうのを可愛いって言うんだ。

岩本ー翔太が可愛いって思うのは、目黒の役目。俺は辰哉だけ見てるし、辰哉だけが可愛いって思うけど？

深澤ー恥ずかしいと思え。

身体を洗い終えた岩本が湯船に入ってくる。深澤を膝に乗せて優しくキスする。

深澤ー本気？

岩本ーマッサージ付ける。

深澤ーん。

深澤ーはぁ…はぁ…。

岩本ー辰哉。

深澤ー大丈夫だから…ゆっくり挿れて…。

岩本ーふふふ、可愛い。

深澤ー照…くらいだ…そんなこと…言うの…。

岩本ー腰はどう？

深澤ー今…聞くな…はぁはぁ…はっ…んっんっ…。

岩本ーふわふわして、気持ちいいだろ？

深澤ー照だから…気持ち…いいんだ…んっんっ…はぁはぁ…。

岩本ー腰振って。

深澤ーあっ…お湯が入る…はぁ…逆上せる…はぁはぁ…。

岩本ー辰哉…っ…。

深澤ーんっんっ…照…っ…でるから…もう…だめ…。

岩本ー一緒に。

深澤ーはぁはぁ…んっんっ…ふっ…んっんっ。

深澤ー照〜水。

岩本ー逆上せるか？

深澤ーだいぶ入ってたから…。

岩本ー腰は？

深澤ーお願いします〜。

プロポーズも、結婚式もいらない。岩本がそばにいてくれたら、それだけでいい。マッサージを受けながら、眠りに引き込まれて行きながら、そう思う深澤だった。