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#闇バイト
るしゅ
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油味噌
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翠
36
「美咲のお母さんを信じないで」
そのメッセージを。
俺は何度も見返した
「……誰が送ったの?」
美咲が聞く
「分からない」
「Rじゃないの?」
「たぶん違う」
俺は画面を見る
送り主は表示されていない
でも。
俺の名前を知っている
そして。
美咲の母親を知っている
「父さん」
俺は顔を上げた
「このメッセージ」
父さんはスマホを見る
その瞬間。
父さんの表情が変わった
「……削除しろ」
「え?」
「今すぐ」
「なんで?」
「いいから」
「嫌だ」
俺はスマホを握る
「もう何も消さない」
「何も隠さない」
父さんは。
俺を見る
「悠真」
「何?」
「そのメッセージを送った人間は」
「お前を助けようとしているわけじゃない」
「どういうこと?」
「お前を」
父さんは言葉を止めた
「俺たちから離そうとしている」
「俺たち?」
俺は父さんを見る
「俺と美咲?」
「違う」
父さんは。
美咲を見る
「美咲の母親からだ」
美咲が驚く
「え?」
「お前の母親と」
「その人物は」
「昔から敵対している」
俺は。
さっきの話を思い出す
母親同士が。
一人の子供を巡って対立した
その子供は。
俺
「じゃあ」
俺は聞いた
「俺を守るために」
「二人が争った?」
父さんは。
首を横に振る
「違う」
「じゃあ何?」
「お前を」
「Rにするか」
「Rから遠ざけるか」
俺は。
息を止めた
「……俺を?」
「そうだ」
「どうして俺なんだよ」
「分からない」
父さんの言葉に。
俺は違和感を覚えた
「父さん」
「何だ」
「本当に?」
「何が」
「本当に分からないのか?」
父さんは。
黙った
「父さんは」
「俺が生まれた日から」
「ずっと何かを知ってた」
「蓮のことも」
「Rのことも」
「美咲の母親のことも」
「なのに」
俺は一歩近づく
「俺がRになる理由だけ」
「分からない?」
父さんの顔が。
少しだけ歪んだ
「……悠真」
「何?」
「お前は」
「Rになるために生まれたわけじゃない」
「じゃあ」
「何のために?」
父さんは。
答えなかった
俺は。
そこで気づいた
「……蓮?」
父さんが俺を見る
「蓮が」
「俺の代わりだった?」
「違う」
「じゃあ何なんだよ!」
「蓮は」
父さんが言った
「お前を守るために」
「Rになった」
俺は。
言葉を失った
「……俺を?」
「そうだ」
「じゃあ」
「蓮は」
「俺の身代わり?」
父さんは。
答えない
でも。
その沈黙が答えだった
俺の頭の中に。
一つの疑問が浮かぶ
「じゃあ」
「蓮は」
「俺のために」
「Rになった?」
父さんは。
小さく頷いた
「そうだ」
その瞬間。
俺のスマホが震えた
新しいメッセージ
送り主
**R**
俺は開く
**『やっと分かったね』**
俺は返信する
**『蓮が俺の代わりになったのか』**
既読
数秒後
**『違う』**
俺は眉をひそめる
**『じゃあ何だ』**
**『蓮は君の代わりじゃない』**
その下
**『君を守るために』**
**『自分からRになった』**
俺は。
画面を見つめる
「自分から……」
美咲が言う
「蓮は」
「悠真を守るために?」
俺は頷く
でも。
疑問は残る
「じゃあ」
俺はRに送る
**『蓮は今どこにいる』**
既読
返事が来ない
「おい」
俺はもう一度送る
**『答えろ』**
既読
しばらくして。
返信
**『君の近く』**
また。
同じ答え
「……」
俺は。
周囲を見る
家の中
父さん
美咲
そして。
俺
この中に。
蓮がいる?
そんなはずない
でも。
父さんは言った
**「お前の近くにいる」**
Rも言った
**「君の近く」**
俺は。
美咲を見る
「……何?」
「いや」
俺は目を逸らした
「何でもない」
その時。
父さんが立ち上がった
「悠真」
「何?」
「今夜」
「この家から出ろ」
俺は驚く
「え?」
「美咲と一緒に」
「どこへ?」
「どこでもいい」
「でも」
「ここにいると危険だ」
俺は父さんを見る
「父さんは?」
「俺はいい」
「何がいいんだよ」
「俺には」
父さんは。
少し笑った
「もう時間がない」
「……どういう意味?」
父さんは答えなかった
その時。
玄関の外から。
音がした
カツン
何かが。
落ちた音
俺と美咲は顔を見合わせる
父さんが。
玄関へ向かう
「待って」
俺もついていく
ドアを開ける
誰もいない
でも。
地面に。
何かが置かれている
古い鍵
俺は拾い上げる
「……これ」
父さんの顔色が変わった
「父さん?」
「捨てろ」
「え?」
「それを持つな」
「何の鍵だよ」
「……」
父さんは。
答えない
俺は鍵を見る
小さなプレートが付いている
そこには。
数字
**204**
俺の背中に。
冷たいものが走る
「……204号室」
父さんが。
俺を見る
「それは」
「何の鍵なんだ?」
父さんは。
しばらく黙っていた
そして。
低い声で言った
「お前の兄貴が」
「最後に使った鍵だ」
俺は。
息を止めた
「蓮が?」
「そうだ」
「いつ?」
父さんは答えない
「父さん!」
「2018年」
俺は。
鍵を見る
2018年
あの写真と同じ年
204号室
そして。
蓮
全部が。
一つにつながっていく
「じゃあ」
俺は聞いた
「蓮は2018年に」
「204号室にいた?」
父さんは頷く
「そして」
俺は。
嫌な予感を覚えた
「その後」
「蓮はどうなった?」
父さんは。
俺を見た
「消えた」
「……消えた?」
「その日から」
「誰も蓮を見ていない」
俺は。
鍵を握りしめる
でも。
俺のスマホが震えた
Rから。
最後のメッセージ
**『204号室に行け』**
その下
**『今度は』**
**『一人で』**
俺は。
画面を見つめる
「……一人で?」
美咲が聞く
「無理」
「え?」
俺は答えた
「もう一人では行かない」
俺は美咲を見る
「俺は」
「一人で答えを探すのをやめる」
美咲が。
少しだけ笑った
「じゃあ」
「一緒に行く?」
俺は頷く
「うん」
でも。
その瞬間
父さんが叫んだ
「やめろ!」
俺と美咲が振り返る
父さんは。
今まで見たことがないほど。
怯えていた
「204号室だけは」
「絶対に行くな」
俺は。
鍵を見る
「どうして?」
父さんは。
答えなかった
ただ。
一言だけ
「蓮が」
「最後に消えた場所だからだ」
その瞬間。
スマホが震えた
Rから。
一枚の写真
俺は。
恐る恐る開く
写真に写っているのは。
204号室の扉
その前に。
一人の男が立っている
顔は見えない
でも。
服装が分かる
そして。
その手には。
俺が今持っている鍵と同じもの
写真の日付は。
2018年11月14日
俺が生まれた日と。
同じ日だった
俺は。
写真を見つめる
そして。
気づいた
その男の足元に。
一枚の紙が落ちている
そこに書かれている文字
**『神谷悠真』**
俺の名前
俺は。
息ができなくなった
俺が生まれた日
蓮が204号室にいた
そして。
その日。
俺の名前が。
すでに書かれていた
俺の人生は。
本当に。
俺が生まれる前から。
始まっていた
(第五十一話へ続く)
コメント
1件
うわああああ第50話でこんなドカンと来るとは思わなかったよ…!😭💥 父さんの「削除しろ」から始まって、蓮が悠真の身代わりでRになったって衝撃すぎる!!しかも204号室の鍵が蓮の最後の鍵で、写真に写ってた日付が悠真の誕生日…。生まれる前から名前が書かれてたって、マジで鳥肌立ったよ…😨🕊️ でも悠真が「もう一人で答えを探すのをやめる」って美咲と一緒に行く決意したのがめっちゃグッときた…!!成長したね、この子…🥺💕 続きが気になりすぎて今夜眠れないんだけど!?!?次回も楽しみにしてる!!🌸