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翌朝――
愛空「……っは……」(少し重たい体を起こす )
(……なんか、だる……)
スマホを見る
父親からの着信履歴
愛空「……うわ、朝から……」(顔をしかめる)
(だりぃ……けど学校行かねぇと……)
ふらつきながら立ち上がる
愛空「……大丈夫っしょ……これくらい……」
学校――
ガヤガヤとした教室
女子A「川合くんおはよー!」
愛空「……あー、おはよっす……」(いつもより覇気がない)
(やっべ……頭回んね……)
席に座る
先生の声も遠く聞こえる
愛空「……」(机に肘をついて額を押さえる)
(熱……あるかも……)
視界が少し揺れる
友達「おい大丈夫か?顔やばいぞ」
愛空「……平気っすよ……」
(……全然平気じゃねぇ……)
キーン……と耳鳴り
愛空「……っ、」
その瞬間――
ガタンッ
愛空はそのまま前に倒れる
女子A「えっ!?川合くん!?」
教室が一気にざわつく
保健室――
先生「熱、かなりありますね……無理しすぎです」
愛空「……すんません……」(ベッドに横になりながら)
(……最悪……)
先生「今日はもう帰りなさい。誰か迎えは?」
愛空「……いないっす……」
先生「一人で帰れますか?」
愛空「……まぁ……なんとか……」
(親呼ぶとか、絶対無理……)
数時間後――
フラフラしながら帰り道を歩く
愛空「……っは……やば……」
足取りが重い
視界がぼやける
愛空「……休む……か……」
電柱に手をつく
その時――
聞き覚えのある声
知枝「……愛空さん?」
愛空「……あ……」(ゆっくり顔を上げる)
ぼやけた視界の中
スーツ姿の男
愛空「……ちとせ……さん……」
知枝「どうしたんですか、その様子……」(すぐに近づく)
愛空「……ちょっと……熱……あるだけ……っす……」
フラッ――
愛空の体が傾く
知枝「危ない」(すぐに支える)
愛空「……すんません……」(力が抜ける)
知枝「……熱いですね」(額に手を当てる)
愛空「……」(少し目を細める)
(……冷た……気持ちいい……)
知枝「これは“ちょっと”ではないでしょう」
愛空「……帰る……だけなんで……大丈夫……っす……」
知枝「……その状態でですか?」(少し低い声)
愛空「……」
知枝「……家は近いんですか」
愛空「……まぁ……そこそこ……」
知枝「……」(少し考える)
知枝「……送ります」
愛空「……いや……大丈夫っすよ……」
知枝「大丈夫ではありません」(はっきり)
愛空「……でも……」
知枝「倒れられては困ります」
愛空「……」
(……なんか……逆らえねぇ……)
愛空「……じゃあ……お願い……します……」
知枝「ええ」
知枝は愛空の腕を自分の肩に回す
知枝「歩けますか」
愛空「……なんとか……」
ゆっくりと歩き出す二人
愛空「……すんません……迷惑……」
知枝「気にしないでください」
愛空「……」
(……あったか……)
愛空「……ちとせさん……」
知枝「はい?」
愛空「……ちょっと……近い……っす……」(弱く笑う)
知枝「……支えているので当然です」
愛空「……っすよね……」
(……なんか……安心する……)
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