コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
???「なんか五人で行くのは今回が初めてね」???「いつも女子だけだったもんね!」
???「そういえばそうでしたね」
???「俺も桃時としか行ったことがない」
???「それはお出かけというより、デートでしょ……」
ここは、鬼灯町にあるショッピングモール。
「雨花」「橙」「桃時」「兎白」「瑠璃人」はお出かけに来ていた。
雨花「……で、今日は何するんだっけ?」
桃時「あんた話聴いてなかったの?」
橙「今日は生徒会の日頃への休息として遊びに行くことになったんです」
兎白「発案者は、桃時だな」
瑠璃人「さすが桃時!こういう時は役に立つんだな!」
雨花「桃時ちゃん今日の服も可愛いね!」
桃時「ありがと。雨花。…………それで瑠璃人……それどういう意味?」
橙「そこら辺にしときましょうよ二人とも。でも何して遊ぶんです?」
兎白「俺もよく分からん」
桃時「じゃあゲーセン行かない?」
橙「ゲーセンって何ですか?」
桃時「あんたゲーセン知らないの?いろんなゲームが置いてある場所のことよ」
兎白「俺は桃時とよく行くな」
瑠璃人「オレは友達と来たことあるぜ!」
雨花「……わたしは一回だけ友達だった子と行ったことある」
橙「皆さん経験してるんですね。私も行ってみたいです!」
桃時「よぉし!じゃあゲーセン行きますか!」
橙・兎白・瑠璃人「おー・あぁ・おー!」
雨花「…………」
◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎
桃時「ゲーセン到着〜何からやる?」
瑠璃人「オレエアホッケーしたい!」
兎白「じゃあ俺が相手になろう」
瑠璃人「え!兎白さんが?」
兎白「ん?ダメか?」
瑠璃人「いやダメじゃないんすけど……兎白さんめちゃくちゃ強そうじゃないですか……」
兎白「エアホッケーはやったことないから大丈夫だ」
瑠璃人「そうなんすね……!じゃあ勝機あるかも……」
数分後
瑠璃人「…………」
兎白「案外簡単だったな」
兎白WINNER
瑠璃人LOSER
橙「完膚なきまでに兎白さん、円盤を瞬間的に穴にいれてましたね」
桃時「瑠璃人もやれてはいたけど、兎白程じゃなかったわね」
瑠璃人「クッソ!せっかく橙の前でカッコつけて惚れさせようと想ったのに……」
雨花「そんな野望を……」
桃時「次はアタシたちやりましょ!」
橙「何がしたいんですか?」
雨花「色々あるから迷っちゃうね」
桃時「じゃあクレーンゲームなんてどう?」
雨花「良いんじゃない?」
橙「やりましょう!」
クレーンゲーム広場
橙「あっ!あれって『ピンキーミルキーラビット』のぬいぐるみじゃないですか?」
桃時「え!?マジで!?どこよ!?」
雨花「めちゃ興奮しててウケる」
瑠璃人「本当に好きなんだな。あれ」
兎白「「あれ」なんて失礼だぞ。あれは神作品だ!」
瑠璃人「はいはい」
桃時は、目を輝かせて『ピンキーミルキーラビット』のぬいぐるみをみている。
桃時「ぜっっっったい取ってやるわ!!」
橙「頑張って下さい!」
雨花「がんば!!」
桃時はお金を入れると、早速クレーンを動かした。しかし……
桃時「中々捕まえられないわね」
その後も挑戦したが……
桃時「ちょっと!今の絶対取れるでしょ!!アーム力無さすぎじゃない?!」
橙「じゃあ私に貸して貰っても良いですか?……奥行きを計算すれば……」
桃時「あ!ぬいぐるみ動いた!」
橙「でも取れませんでした……」
桃時「あんたは初めてなんだから仕方ないわよ」
橙「あれ?そういえば雨花さんと兎白さんと瑠璃人さんはどこに?」
桃時「えっとぉ……あ!いた!」
桃時の指さす方には、シューティングゲームで遊んでいる雨花と兎白、そして、見学してる瑠璃人がいた。
桃時「ちょっと置いていかないでよ!」
瑠璃人「わりぃわりぃ。お前ら白熱してて声掛けても聴こえてなかったから、黙って行っちまったんだ」
桃時「まぁ別に良いわよ。気にしてないし」
橙「私も大丈夫ですよ。それより、そちらも白熱してますね」
瑠璃人「そうなんだよ!この人たち全然話しかけても帰ってこないんだぜ!」
兎白「……くっ」
雨花「…………」
そして結果は、
瑠璃人「す、すげぇ……雨花……」
「「兎白さんに勝った……!!!!」」
橙・桃時「え!?」
雨花「あはは!勝ててよかった!」
成績は、
兎白がSS
雨花がSSS
兎白「負けてしまったな。雨花。銃を使ったことでもあるのか?」
橙「確かに手馴れる感じありましたね!」
瑠璃人「やっぱり何かやってたのか?」
雨花「あるわけないでしょ〜あはは」
そしてその後、
桃時「最後にみんなでプリクラ撮りたい!」
橙「なんかすごく目が眩しくなりますね。この機械」
瑠璃人「えぇ〜男のオレたちもやるのぉ〜?」
兎白「俺は別に構わないが……」
雨花「…………」
橙「どうかしたんですか?雨花さん」
雨花「……実は、プリクラ苦手なんだよね。あはは……」
桃時「え?どうして?」
雨花「……前に撮ったことがあるんだけど、その時はすごく楽しくて良い想い出になったんだけど、今は色々自業自得なことがあって苦手なっちゃって……」
《絶対プリ撮ろ!!雨花ちゃん!!》
雨花「…………」
《雨花ちゃんとは二度と関わりたくなくて》
雨花「だからわたし抜きで楽しんできて欲しいな」
橙「……なら、その想い出を塗りつぶしましょう」
雨花「え」
橙は真っ直ぐ雨花をみつめる。
橙「元々良い想い出だったものが、辛い記憶になってしまったら例え自業自得だとしても苦しいことです。でも、楽しい想い出が苦しい想い出で塗りつぶせるように、苦しい想い出も楽しい想い出に塗りつぶせます。だから一緒に撮りませんか?」
雨花「…………」
ごめんね 橙ちゃん
でも 塗りつぶして隠して
自分への戒めをなくすなんて
そんなこと
わたしは絶対許さない
許せない
雨花「…………撮ろうか!」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「はい・えぇ・あぁ・おう!」
こうして五人でプリクラを撮ることができた。
橙「私スマホのカバーに入れましょうかね……!」
桃時「アタシはQRコードを読み取って待ち受けにしよ!」
兎白「俺も待ち受けにしたいな。どうやるんだ?」
瑠璃人「こうやってやるんすよ。俺も帰ったらプリクラ飾ろ」
雨花「…………」
桃時「アンタはどうするの?」
橙「気になりますね!」
雨花「……お財布の中に入れて置こうかな」
橙「とても素敵ですね!」
桃時「良いじゃない!きっと金運上がるわよ〜」
雨花「……あは!そうだったら良いね!」
その後、五人はごはんを食べに行った。
桃時「大分遊んだからもうすっかり夕方ね」
橙「こんなに遊んだの凄く久しぶりです」
瑠璃人「もうすぐ春も終わるな〜」
兎白「春が終わったらすぐ中間テストだ。気を引き締めないと……」
雨花「赤点回避出来れば良くない?」
桃時「とてもじゃないけど、生徒会副会長の言ってることとは思えないわね」
橙と瑠璃人もゆっくり「うんうん」と言いながら縦に首を振る。
兎白「今日は楽しかったな」
橙「また行きましょう」
桃時「そうね!」
瑠璃人「オレも行きたい〜」
「次はどこ行く?」「遊園地とかどうだ?」「お小遣い貯めとかなきゃだな」「プラン考えておかないとですね」
橙、桃時、兎白、瑠璃人がはしゃぐ中、後ろめたい気持ちでいっぱいな窓の外をみつめる少女がいたことは誰も知らなかった。