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???「おんなかほんなかぽっぽっぽ〜おんなかほんなかぽっぽっぽ〜」
???「じーーーー」
???「あら紅蓮先生何してるんです?」
???「どこからどうみても不審者ですね」
ここは、鬼灯町のある路地。「紅蓮」先生はじっと何かをみている。「橙」、「桃時」はたまたまそれに出くわした。
紅蓮「雨花のことをみ張ってるんだよ」
紅蓮先生は、「雨花」をみていたのだ。
橙「あ、あなたついにそんな趣味まで……」
桃時「まじキモ」
紅蓮「何だその蔑んだ目は!!ちゃんと雫さんに頼まれてやってるんだよ」
桃時「雫さんが?」
橙「雫さんと雨花さんってどんな関係なんでしょう……?」
紅蓮「てことで、俺は暇じゃないんだ。お前ら早く散れ」
しっしっと手を動かして橙たちを追い払う紅蓮先生。
橙「いえあなただけじゃ不安なので」
桃時「アタシたちも付いていきます」
紅蓮「……俺、そんなに信用されてない?」
橙・桃時「はい!!」
紅蓮「そ、そんな清々しい声で言われると余計苦しくなる……」
桃時「そんなことはどうでも良いので、早く雨花を追いましょう」
紅蓮「それがな?いつもあの十字路を曲がった先から雨花さんの姿がみえなくなるんだよ」
橙「そうなんですか?じゃあ雨花さんの家には行ったことないんですね」
紅蓮「雫さんは知ってるみたいだけど、俺は一回も行ったことないし、ましてやみたこともないなぁ」
桃時「あっ雨花曲がったわよ!左に行った!」
桃時は指を指す。
紅蓮「あれ?いつもは右に行ってみえなくなるのに……」
橙「あちら側は……」
「「商店街ですね」」
桃時「あいつどこ向かってんの?」
橙「付いていきましょう」
橙たち三人は雨花にバレないよう気をつけながら進む。
「おーい!雨花ちゃんー!」
「早くしろよ!雨花!」
雨花「はーい!」
橙「何だか商店街の子供たちが続々と集まってきてますね」
桃時「何かするのかしら?」
紅蓮「もうちょっと近くまで行ってみよう」
雨花は子供たちの集団に入り、何やらガサゴソと何かを準備している。
雨花「ふっふっふっみよ!このツヤツヤに光り輝く体を!お風呂に入れて美味しいご飯も食べさせ……今回の小雨丸も中々のモノよ!ホッホッホッ」
「絶対次こそ勝ってやる!!」
「雨花ちゃんの小雨丸めちゃ強いんだよなぁ……」
「じゃあ始めよう!」
「「フンコロガシ競争を!!」」
橙・桃時・紅蓮「…………」
「「何それ?」」
橙、桃時、紅蓮先生はスペースキャットのような状態になってしまった。
桃時「……はっ!あまりにもあいつが馬鹿みたいことをやってたせいか思考が止まってたわ。ていうかこんな商店街の中でフンコロガシなんて出して大丈夫なの?」
橙「全然良くないですよ!!ただでさえ近寄り難い学校で有名なのに、その学校の副会長がこんなことしてるなんて悪評も良いところですよ!」
紅蓮「でもあいつ楽しそうだな」
雨花は、子供たちに囲まれてとても笑っている。
橙「……雨花さんは、子供が好きなんでしょうね。あの明るい姿が本当かどうかはさておいてあの明るい性格の雨花さんを作ってくれたのは、あるお子さんだそうですし」
桃時「雨花にとって「子供」という存在はとても大きいのよね」
紅蓮「楽しそうにしてるし、俺の報告もこれぐらいかな。じゃあ俺帰……」
雨花「橙ちゃん、桃時ちゃん、紅蓮先生ー!!いつまで隠れてるつもり〜?一緒にフンコロガシ競争観ようよ〜」
橙・桃時・紅蓮「え?」
振り返ると、雨花が橙たちの方を向いて橙、桃時、紅蓮先生に話しかけている。
橙「一体いつ気づいてたんですか!?」
雨花「学校出てからだよ」
桃時「それ最初っからじゃない」
紅蓮「じゃあもしかして俺がいつも尾行してたのも気づいてたのか……?」
雨花「尾行くらい巻けますよ〜あはっ!」
紅蓮「道理で……じゃあ今日巻かなかったのは何でだ?」
雨花「別にこれくらいなら知られても良いかなって。それだけですよ」
橙「…………」
雨花さんの知られたくないことって何なんでしょう
桃時「そもそもフンコロガシ競争って何なのよ」
雨花「一番大きいうんこを作れた方の勝ちっていうゲーム!」
桃時「何て汚い競走なの……」
雨花「少なくともうちに小雨丸はそんなに汚いもの食べてないよ!」
紅蓮「じゃあ何食べてるんだ?」
紅蓮は、小雨丸を突っつきながら質問する。
雨花「電柱に落ちてた犬のうんこ!」
紅蓮「オロロロロロロ」
桃時「紅蓮先生吐いちゃった……」
橙「ちょっとちょっと!あまりにも汚いと読者の方々が気持ち悪くなるかもしれないのでここら辺にしときましょう!」
雨花「ちなみに賞品はねぇ……」
桃時「どうせまた汚いものなんでしょう?」
雨花「高級果物セット!みかんと桃も入ってるよ!」
橙「よし、やりましょう」
桃時「勝つわよ」
紅蓮「目の色変えるのはっや!」
結果は、小雨丸の圧勝だったそうな。
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紅蓮「ていうか子供たちの遊びの賞品が、高級果物セットって何なんだ?」
雨花「あぁそれは、商店街を仕切ってるリーダーの方がわたしたちが来る度にお土産をくれるんですけど、お土産は一つしかないから、かといって分け合うのも嫌だってなって、ならいっその事賭け事にしようという話からこうなったみたいですね。でも、何の賭け事にしたいのかでまた揉めてたので、わたしが煽ったんですよ。「わたしの相棒、小雨丸に勝てる奴なんていない。所詮あなたたちはおガキ様。そうやって揉め続けるしか脳がないのねぇ〜のほほほほ!」って言ったら「望むところだ!」ってなってフンコロガシ競争になりました!」
桃時「フンコロガシ競争の元凶はあんただったってわけね。でもこの高級桃を手に入れさせたのは褒めたやるわ」
橙「みかん……!早く食べたい……!」
雨花「喜んでくれて良かった!残りの果物は紅蓮先生にあげますね」
紅蓮「え!良いのか?よっしゃ!」
雨花「あはははは!…………」
少しはこうすれば
どうしてわたしが「みせない」のか
あやふやになったかな
紅蓮先生は、学校に戻り
雨花、橙、桃時はそれぞれ帰って行った。