テラーノベル
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信愛、茜、さくら、焔垂の4人は、放課後に合流し、古海商店街の交差点へ足を運んでいた。
住宅街の一角にある、ごくごく普通のありふれた十字路。
車が行き交い、人々が何事もなく通り過ぎていく。
しかし、その場に立った瞬間、信愛は小さく首を傾げた。
「うー・・・ん」
その様子に、さくらが不思議そうに尋ねる。
「どう?何か感じる?」
茜も期待したように身を乗り出した。
「霊居る!霊来てま〜す!みたいな感じある?」
だが、信愛はゆっくり首を横に振る。
「いや、何も感じない・・何も視えないよ?」
焔垂は少し肩を落とし、茜は得意げな笑みを浮かべた。
「ほら!やっぱ霊の仕業じゃないんだよ」
しかし信愛は交差点を見つめたまま、小さく呟く。
「でも確かに空気は重く感じる。
けど、悪霊って感じじゃないんだよね」
その言葉に、さくらは腕を組みながら言った。
「事故の原因もやっぱ単なる不注意だったんだよ」
焔垂は納得しきれない表情を浮かべる。
「そ、そうなのかな・・・」
茜はスマホを取り出し、明るい声を上げた。
「とりあえず何枚か写メっとく?
画像にしたら何か映るかもよ?」
信愛の表情が少しだけ明るくなる。
「確かに。それはいい案かも!視えなくても
写真には映るって可能性もあるしね!」
「おっけ〜♬」
茜は軽い足取りで交差点の周囲を歩き始める。
「いろんな画角からお願い」
「まかせて♬」
茜は楽しそうにカメラを構え、交差点の四方から何枚も写真を撮り始めた。
その間、信愛は一人、その場に立ち尽くしていた。
確かに空気は重い。
しかし、人に危害を加えるような悪霊の重さじゃない。
胸の奥に、言葉では説明できない違和感が広がっていく。
何だろう。背筋を冷たいものがゆっくりと撫でていく。
すぐそこに霊が居るようで、居ないような、不思議な感覚。
今まで味わったことのない類いの違和感だった。
そんな信愛の様子に気付いたさくらが心配そうに近寄る。
「どうかした?なんか思い詰めてるって感じだよ?」
信愛は慌てて笑顔を作る。
「ううん、そんな事ないよ?」
「そう?なんか引っかかる事でもあったりする?」
「ううん、大丈夫。」
さくらは少し不安そうな顔をしたものの、それ以上は追及しなかった。
「そっか、ならいいや」
その時、信愛はふと思い出したように焔垂へ視線を向けた。
「そう言えば八乙女くん?」
「ん?どうかしたか?」
「今朝、教室に来た時にさ気になる事言ってなかった?
ほら、色々調べてるうちにどうとかってやつ
あれって結局何を言おうとしてたの?」
焔垂は「ああ」と思い出したように頷いた。
「被害者には共通点があったんだよ」
「え?共通点って?」
信愛が身を乗り出すと、焔垂は少し申し訳なさそうに頭をかいた。
「今は調べた書類が部室にしかないから
明日でもいいかな?書類を見ながら説明したいんだよ」
「ああ、そっか。」
信愛は素直に頷き、微笑んだ。
「分かった、なら明日お願い」
交差点には、夕暮れの風だけが静かに吹き抜けていた。
誰もまだ、その「共通点」が、この事件の真相へ繋がる最初の糸口になることを知らなかった。
コメント
1件
あおいです🕊️ 今回もじんわりと空気感が伝わってくるエピソードでした。信愛が「霊がいるようでいない」と言う違和感、すごく気になります。写真に何が映るのか、あと焔垂くんの「共通点」も気になる…!日常の会話の合間に静かに伏線が仕込まれていく感じが、×××さんらしいなあって思いました。夕暮れの交差点の風、読んでいて自分もそこに立っているような気持ちになりました。続き、ゆっくり待ってます🌿
#普通
野々さくら
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ありあ
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