テラーノベル
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家に帰ると既に兄が帰宅しており挨拶をする。
兄「お帰り」
千嘉「ただいま」
兄「夕飯どうする?何か作ろうか?」
千嘉「あー……私やることあるから先に適当に食べて?お腹すいたら自分でコンビニとか行けるし」
そう言って足早に階段を上がって自分の部屋に入る。
千嘉「よし、続き書こう」
兄と食事を一緒にすると毎回勉強のこと聞かれるから正直嫌なんだよね。
少し前から食事はそれぞれ別にとるようになった。
最初は理由をしつこく聞かれたけど最近は聞くのが面倒くさいのか何も言わない。
千嘉「よし、キリのいいところまで書いてコンビニに夕飯買いに行こう」
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星姫『ここでの目撃情報が正しければこの方角のはずです』
セイラ『でも奥の方は崖になってるから間違いな気もするけど』
老人『お前さんら…何かお探しかい?』
セイラ『えっと……この子の大事なものを探していて…ここに似たものが落ちていたって』
星姫『それを見に来たんです』
セイラは星姫を守るように彼女の前にたつ。
老人『ならば提案がある』
星姫『提案?』
老人『双子星祭で願ってみたらどうだい?』
セイラ『それって毎年双子にしかお願いが来ない…双子が巫女として星に願うっていうあのお祭?』
老人『そうじゃ…大事なものは誰にでもある…見つかるとよいのう』
そう言って老人はこの場を去っていく。
セイラ『お祭りか…本当か怪しいけど星姫のためなら何だってするって決めたもん!』
星姫『セイラ様』
セイラ『だからその双子星祭行ってみよう?ちょうど1週間後だし!そこでダメ元だけど願ってみよう?』
星姫『はい!』
セイラ『でも情報集めはしていこうね…そのお祭に賭けるわけはいかないし』
星姫『わかりました…本当にありがとうございます』
そして約束の1週間後双子星祭が開催された。
司会『これからこの祭の名物!願星を執り行います!双子の巫女様に皆々様願いを捧げてください』
私と星姫は同じ願いを捧げる。
セイラ(どうか…星姫の大事な流れ星の欠片が見つかりますように)
星姫(流れ星の欠片が見つかった暁には皆に幸福が訪れますように)
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千嘉「ふぅ……大分かけた…これなら明日と明後日使えばすごくいい物語になりそう」
時計を見ると夜の7:40を指していた。
千嘉「適当に夕飯食べて寝ようかな」
上着を羽織ってコンビニまで歩いていく。
そこに黄色髪の美少女の姿を見つける。
千嘉「もしかして歌葉さん?」
歌葉「えっ…天空さん?」
千嘉「偶然だね!どうしてここに?」
歌葉「私はさっきまで図書館に行っていたの…この町の行事を調べたくて」
千嘉「それくらい聞いてくれたらいいのに…いつでも教えるよ?」
歌葉「ありがとう、今度からそうするわ」
なんか私の書いてる物語みたい。
星姫は常にセイラの元にいるわけではなくセイラが学校にいってる間は図書館などで調べものをしている。
セイラが何を調べてるか聞いたらこの星でどんな行事が行われているのか。
それを聞いたセイラは今の私にみたいにそれくらい聞きなよって明るく答えるんだよね。
分からないことは2人で調べてわかることは教え合う関係になるんだよな。
歌葉「そういう天空さんは?」
千嘉「私は夕飯を買いに…両親の帰りが遅いから夕飯は兄と一緒だったけど勉強のことばっか聞いてくるから別にしたの」
歌葉「そっか…お兄さんあの偏差値が高い奏功大学のひとだっけ?」
千嘉「そう…私が天体観測をしてるといっつも『星なんか役に立たない…ちゃんと勉強してろ』って」
歌葉「天体観測…いいと思うけど……星は嘘をつかないから」
千嘉「だよね!星はいつもそっとそこにいるもんね!それに今の歌葉さんの言葉名言だ!一番星みたいにぴかぴかの!」
そう言うと彼女は驚いた顔をした後クスリと笑った。
あ、笑った顔初めて見たけど……
本当にお姫様みたいなきれいな笑顔だな。
歌葉「何よ、一番星みたいって…変なの」
千嘉「私の口癖なの…感心するとすぐ言っちゃうから…皆にまた言ってるよってよく言われるの」
歌葉「なら私の口癖は『星は嘘をつかない』ね…小さい頃から気がついたらそう言ってるから…きっと口癖だわ」
でもね歌葉さん……
私、その言葉にすっごく救われてるよ。
素敵な考えだなって思うし。
私の趣味が天体観測って言ってもいいことだと思うなんて初めて言われた。
他の人は適当に流したりするのに初めて肯定されたみたいで嬉しい気持ちになった。
やっぱりこの人のこと…
もっとちゃんとに知りたい!
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