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ちいさな手の、まほうの道

6 - 第2章 ぴかぴかの卵を守る 第6話 お祭りのお手伝い

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2025年08月15日

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星のおまつりの日まで、あと七日。村じゅうがそわそわしていて、広場は色とりどりの布や旗でいっぱいだった。

パン屋さんも、鍛冶屋さんも、みんなお祭りの飾りや食べものを用意している。


わたしは、おばあさんに呼ばれてお手伝いをすることになった。

「ミナちゃん、あなた小さいから手がはやいし、器用だもの」

そう言われて胸がぽっと熱くなった。

──お役に立てるんだ。


おばあさんは、布の包みをそっと開いた。

中には、金色に光る大きなたまごが一つ。

手を近づけると、ほんのりあたたかくて、

まるで中で小さな星が生きているみたい。


「これをね、丘の上の飾り場まで運んでほしいんだよ」

「わたしが…?」

「そうだよ。途中で割れたら大変だから、気をつけて運んでおくれ」


わたしは両手で卵を抱えてみた。

思ったより重くて、胸のあたりまでしか持ち上がらない。

でも、なんだか守ってあげたくなるような不思議な感じがした。


「うん、ぜったいに届ける!」

そう言って、わたしはしっかり卵を抱きしめた。


丘の上までは森を抜ける近道があるけれど、

おばあさんは言った。

「ミナちゃん、道中にはイタズラ好きのリスたちがいるから気をつけるんだよ」


──リスなんて、こわくないもん。

そう思っていたけど、このあとすぐ、わたしはその考えを変えることになる。

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