第2章 再接触 。
放課後の昇降口 。
靴を履き替えていたアイジの前に 、
アタルがそっと立った 。
星名 . /
「 …なんだよ? 」
少し警戒気味なアイジの声 。
アタルは一瞬だけ躊躇して 、それから
小さく息を吸い込む 。
柏木 . /
「 星名 、あの …さ 、今日 、放課後 …
ゲーセン行かない? 」
星名 . /
「 …ゲーセン? 」
アタルは俯きながら 、だけどしっかりと
目 だけはアイジを見ていた 。
まるで 、すがるように _____
懇願するように 。
柏木 . /
「 懐かしいなって … 」
アイジは返す言葉を探すように
少し黙った 。
けど _____ その目が 、
ふと柔らかくなる 。ごくわずかに 、
ほんの少しだけ 。
( あー …こいつ 、まだ覚えてたんだな )
思い出が一瞬 、胸をくすぐった 。
思わず笑いそうになるのを
誤魔化すように 、アイジはぶっきらぼうに
肩をすくめる 。
星名 . /
「 …しょーがねぇな 。ちょうど暇だし 、
行ってやるよ 。 」
その瞬間 、アタルの目が小さく
細まり ____ ” 目を細めたタイミング ” を
見逃さず 、そっと手を伸ばした 。
星名 . /
「 っ …お 、おい 、手 …! 」
柏木 . /
「 人多いから 、はぐれたら困るし 」
星名 . /
「 …… 根暗のくせに 、 」
ぶつぶつ言いながらも 、アイジは
手を振りほどかなかった 。
ゲーセンでは昔のように笑い合った 。
クレーンゲームでアイジが一発で
景品を取ったり 、音ゲーでアタルが
意外な反射神経を見せたり _____
ふたりとも 、ほんの数時間だけ 、
” あの頃 ” に戻れた気がした 。
そして夕方 。
駅の改札前で 、別れ際 。
アタルが 、ふと口を開く 。
柏木 . /
「 ねぇ …今日さ 、ちょっとだけ …
家 、寄ってかない …? 」
星名 . /
「 は?なんでだよ 」
柏木 . /
「 …明日のテスト 、ヤバくて … 。
どうしてもわかんないとこがあって …
アイジ 、教えてほしいなって思って … 」
その言い方 。
その声のトーン 。
何より 、最後に呼んだ ” 名前 ” 。
「 アイジ … 」
名前をずっと呼ばなかったはずのアタルが 、
あの頃のように自然に 、でもどこか
切なげに口にする 。
アイジは 、一瞬だけその名の響きに
足を止めた 。
( なんだよ …こいつ )
懐かしさと 、うっすらとした罪悪感 。
それを悟られないように 、そっぽを
向きながら答えた 。
星名 . /
「 …1時間だけな 。 」
アタルは小さく笑った 。
柏木 . /
「 ありがと 、アイジ 」
その日 、アタルの部屋に灯った明かりは 、
どこか異様にあたたかく 、そして 、
静かだった 。
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹 ______ 。
コメント
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むふふ〜これはアイジくんめちゃくちゃに襲われちゃうぜ〜//お姉さん分かるんだy…((黙れ
アイジ総受け隊隊長,わあん,襲えコーラスを歌います