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「はぁ、はぁ、はぁ」
暗い真夜中、誰もが寝静まる時間にきれそうな呼吸があった。
其れは裏路地に走り込み、何かから逃げている様だった。
「…な、何でこんな事に…!!」
彼は犯罪組織、Camellia mafia【椿のマフィア】の構成員だった。
しかし、良い話があると敵組織に勧誘され組織を裏切り逃げて来たのだ。
だが、その事を組織に知られ追われている最中なのだ。
「はぁ、はぁ、か、幹部とか…ありかよ、はぁ」
男は何故だか分からないが組織にとっても4人しか居ない最高峰幹部に追われているのだ。
男が後ろを振り返ると人とは思えない速さで追ってくる幹部、秦夜が居た。
男は足が速いで有名な殺し屋であったはずだが息をきらし全速力で走っているのに追いつかれそうなのだ。
「ば…化け物め!!」
深くフードを被っている為顔は良く見えない。
風が吹いた。
目があった。
彼の眼はまるで獲物を捕らえた狩人の様な眼であった。
人を人として認識のしていないその人間は恐ろしい何かの怪物に見えた。
「うわぁぁぁぁ!!!」
顎を砕かれ膵臓を刺され激痛に耐えながら最後に見たのは人を殺しているのに何も感じていない静かな瞳と彼の耳に着いている青い雫のピアスだった。
「首領、裏切り者の殲滅が完了致しました」
秦夜は包帯をぐるぐる巻きにし、真っ黒な闇を纏う眼をした女性に話しかける。
「ご苦労」
「お疲れ様〜」
何処となく声がした、と思うと首領の後ろから半分仮面の被った青年が出てくる。
相談役、persona【ペルソナ】だ。
「元気そうだな」
「お陰さまで☆」
軽くウィンクを飛ばしてくるチャラさに秦夜は顔を軽く顰める。
「相変わらずチャラいな…」
「ん〜?褒め言葉として受け取っておくよ」
「何か騒がしいねー。あ、ペルソナが居る!」
後ろのドアからわくわくして入って来たのは流歌だった。
可愛らしい触覚を揺らし歩いてくる様子は女性そのものだ。
…男性だが。
「あ、秦夜も仕事おわったんだ。お疲れー」
自分がペルソナの二の次という事に気がくわない秦夜はムッとする。
ワイワイと喋りだす二人を見て蚊帳の外感を感じ、余計顰めっ面をしだした秦夜に声がかけられた。
「顰めっ面、ダサっ」
聞き心地の良いショタボが耳に流れ込んで来る。
「…エステルか」
「うん、そうだよ。え、もしかして気配で気づかなかったの?それって暗殺者としてどうなの?暗殺界の王とか言われている面目大丈夫そう?」
出会った瞬間から煽り始めるエステルは見た目に反して口が悪いのだ。
「その口どうにかならないかな…」
「…無理だと思う」
扉の方を見ると羽飴が入ってくる所だった。
秦夜は無意識に首領を見る。
4代幹部に相談役も集めるとは相当大事のようだ。
皆、意図を察したのか首領を見る。
首領は視線に応える様に口を開いた。
「それでは会議を始めよう」
後書き)読書の皆様、初めまして椿と申します。未熟ながらこのCamellia mafia【椿のマフィア】を書かせて頂いてます。いいねとコメントを宜しくお願いします。願わくばフォローもお願いします。してくれた方には…方には…ありがとうを捧げます!(そんなの誰が嬉しいんや)そして、私が次の話を書こうと頑張る気にもなります。何ぞとお願い致します。では,また次のお話でお会い致しましょう。さようなら。