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地味に、この回のめめに怒鳴られてメンブレする阿部ちゃんが好きでおかわりしまくってます…苦悩してるのにごめんなめめ…
休憩所2も見てください🙇♂️
本番前の控室で二人、目黒と阿部が話している。
🖤阿部ちゃん、何を勘違いしてるか知らないけど、しょっぴーと俺、付き合ってないよ?
💚嘘だ
🖤そんな嘘ついてどうなるの?
💚だって、めめは前から翔太ばっかり見てるじゃん
🖤仲良いだけだよ
💚嘘
🖤しつこい。俺、そんなこと言う阿部ちゃん嫌いだよ
💚……でも
🖤もう二度と言わないで。この話ももう金輪際したくない。
💚…めめ。でもめめは翔太のこと好きなんじゃないの?
🖤いい加減うるさいな。もしそうだとしても阿部ちゃんには関係ないだろ
💚そんな…
🖤もうほっといてくれよ!!
最後の方は阿部は怒鳴られるような格好になってしまった。
目黒はさっさと控室から出て行く。
追いかけるなと背中が言っている。
歌番組の生放送前。
阿部は一人取り残された。
目黒は怒っていた。
何に?
今の状況に、阿部に、渡辺に、そして何よりも自分自身に。
渡辺は目黒の中の侵されたくない聖域だった。
岩本のものになっても、諦めきれない夢だった。
阿部の勘違いが事実ならばこんなに辛くはないだろう。何より許せないのは、阿部が誤解した見え方が目黒にとって嬉しかったという己のあさましい心の動き。
虚しい喜び。
このことが深く目黒の心を抉っていた。
スタジオに戻ると、何も知らない渡辺が心配そうに言う。
💙阿部は?
🖤もう大丈夫
💙ありがと、助かった
🖤うん
目黒はそれだけ答えると言葉少なにラウールのところへ行ってしまう。
一方渡辺は目黒の異変には気づかず、安堵していた。
これで一安心。いつもどおりに仕事に打ち込める。
🤍めめ、なんだか機嫌悪いね?
🖤別に
🤍なんか、とげとげしてる
🖤疲れてるだけ
🤍そっか。でも何かあるならちゃんと俺に言ってね?
🖤わかってるよ
目黒はラウールの頭をくしゃっと撫でる。
弟にように可愛いラウール。優しい阿部。仲の良い向井。仲間たちはたくさんいるのに、目黒の心情は誰にも相談できない。
一人で今日も眠れない夜を過ごすのだろう。泣くのを通り越して笑えて来る。
岩本が渡辺の所にやって来た。
💛翔太、阿部見てない?
💙知らないけど
💛控室見たらいなくて。なんか知ってる?
💙さあ?
本当に見当がつかない。深澤や佐久間が協力して探しているらしいが、見つからないようだ。今日の仕事は生放送だ。本番に穴を空けるわけにはいかないのは阿部だってわかっているはずだが。
💙俺も探す
💛頼む
本番まであと30分を切っていた。
トイレの個室に阿部が隠れている。
💚もう戻らないと…
わかってはいるが、身体に力が入らない。
自分がこんなに弱い人間だとは思わなかった。
仕事は仕事、プライベートはプライベート。きっちり分けられると思っていたのに。涙が止まらない。
💛阿部、いるのか?
個室の外から岩本の声がする。
💚ひかる…
阿部の声が震えている。
ドア越しに岩本は優しく声を掛ける。
💛どうした?
💚俺、めめに嫌われちゃった
💛なんのことだ?
個室のドアが開く。阿部が泣きながら出てくる。岩本は驚いて、阿部を抱きしめた。
💚めめに、翔太と付き合ってるの?って聞いたら、俺、ものすごく怒らせちゃった。
💛なんでそんなこと聞いたんだ?
阿部は、自分の想いも包み隠さずに全て岩本に打ち明けた。
岩本は穏やかに話を聞き、阿部を落ち着かせた。
💛深呼吸して
💚ん…
💛まだあと15分ある。いけるか?
💚…ん
💛阿部。お前ならできるよな?
💚ん
岩本は阿部の目を見た。
メイクが少し崩れてしまっているが、なんとか出演はできそうだと判断する。
💛メイク直して来い。話はあとでもっとしっかり聞いてやるから
💚うん。ごめん…
岩本は阿部を連れて足早にメイク室へ向かった。
本番終了後。
本番にはなんとか穴を空けずに済んだが、岩本は怒っている。
控室を人払いして、目黒と渡辺を呼び出した。
💛阿部から聞いた。今日のことはお前らの責任だ。
🖤……
💙阿部に俺たちのことがバレそうになったから、ちょっとごまかしただけだろ
渡辺が小さく抗議する。
岩本は納得しない。
💛仕事に支障が出るのはなしだ。阿部があんなになるまで強く言うことないだろ、目黒
🖤すみませんでした
💙目黒は悪くない
💛は?
💙俺が否定しろって言ったんだから、キレるなら俺だけに言え
今度は渡辺が怒っている。
渡辺は阿部の本心を知らない。でも岩本の口からそれを言うのは憚れる。
渡辺は目黒の腕を引っ張った。
💙行こうぜ目黒。お前はもう謝るな
🖤しょっぴー…
💙いいから、ついて来い!!!
💛翔太!!!!!
渡辺は岩本を無視して、目黒を連れて出て行ってしまった。
なんでこんなことになってしまうんだ。
岩本は一人頭を抱える。
外は強い雨が降っていた。
送りの車を断り、二人でタクシーで目黒の家へ向かう。
目黒は何も言わない。
渡辺は気を遣ってあれやこれや話し掛けるが、目黒の反応は鈍かった。
💙ほら、これ飲んで元気出せ
目黒の部屋で勝手に冷蔵庫を開けてビールを渡す。
ぐずぐずしているので、渡辺は缶を開けてやった。
💙ほれ、飲め。嫌なことは忘れよう。
そう言ってもう一本取ると、自分もビールを煽る。
💙気にすんな。照は俺に甘いから、喧嘩になったりしないよ
目黒はやおら顔を上げた。
目の奥が鋭く光っている。
🖤しょっぴーってさ、本当に何もわかってないんだね
💙何のことだよ
🖤俺の気持ちに、マジで気づいてない?
💙何の話だ?
目黒は、渡辺をそのままソファに押し倒した。
渡辺は驚いて声も出ない。慌てて目黒をどかそうとするが、力では敵わない。
💙冗談はやめろ…んっ!!
目黒は強引に、渡辺の唇を奪った。
🖤…っつう…
渡辺に噛まれた唇から血が出る。目黒は舌で血を拭った。
🖤ずっとこうしたかった。翔太…
💙やめろって!!!
渡辺は必死に抵抗するが、腕を頭の上に固定されて動けない。
渡辺は焦った。
このままじゃ、やられる…
視界が涙でぼやけた。目黒が力ずくで服を脱がそうとする。
💙やだ…ひかる…
ふっ、と目黒の力が抜けた。
渡辺はすかさず目黒を突き飛ばして、靴も履かずに目黒の家を飛び出した。
取り残された目黒は泣いていた。
これでいい。
これでもう完全に終わった。
目黒の足元には倒れた缶からビールが零れていた。