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翌朝、殿様から大広間に集合するようにと命じられた。


栞「失礼します…?!」


大広間には私以外の側室達が集まっていた。私も側室達に並ぶ様に帰蝶さんの隣に座った。帰蝶さん以外の視線がこちらに集中する。


帰蝶「おはよございます栞様。ゆっくり眠れましたか?」


(帰蝶さん!なんて優しいんだ…)


栞「はい!それはもうぐっすりと!!お陰で今朝から目がスッキリです!」


帰蝶「それは良かったですね」


(それにしても、呼び出した本人はまだ来ないの?!)


外を眺めていると女の子に声を掛けられた。視線を向けると目の前に顔があり、驚きのあまり姿勢を崩してしまい倒れそうになった。


栞「うわっ!びっくりしたぁ……」


咲「あんたが義時様が言ってた新入り?」


栞「はい…」


咲「何でこんなアホそうな奴の護衛が総悟様なわけ?!信じらんない!」


(天使みたいに可愛い顔しといて凄い言ってくるじゃんこの子)


栞「何でと言われましても…勝手に決まっちゃって」


咲「ムキーッ!私の方がこんな奴よりよっぽど可愛いのに~!!」


(それに関してはぐぅのねも出ない)


他の側室達もこれについては皆同じ考えだったようで次から次に不満の声が上がっていく。


栞「あの、、そのっっ、、 ですからね、勝手に決まった事であって………」


帰蝶「黙りなさい!!


その一言で一気に場の空気が凍りついた。


帰蝶「あなた達見苦しいですよ。義時様がお決めになった事、あなた達にとやかく言う権利はありません!皆元の位置に戻りなさい」


さっきまでの騒ぎが嘘だったかのように私の周りを囲っていた側室達は皆静かに戻って行った。


栞「ありがとうございます。助かりました」


帰蝶「普段はこんな事をするような子達じゃ無いんです。どうか、さっきまでのご無礼をお許しください」


栞「そんな!頭を上げてください!それに気にしてませんよ。私は大丈夫です!」


帰蝶「栞様はとてもお心が広いお方なのですね」


栞「いや〜ハハッ」


(本当はめちゃくちゃムカついてたけど)


見張り「間もなく義時様がお見えになります」


(忘れてた!)


殿「表を上げよ。皆分かっているとは思うが栞が新しく側室に加わった。 これで10人目、やっと揃ったぞ!今日は宴会じゃ!」


(今日は実践の筈じゃ?)


殿「もう下がって良いぞ。皆宴会まで自室で過ごすように」


大広間から出ると廊下には側室達の護衛が待っていた。


側室達「キャ━━ァ!!総悟様ーー♡」


皆一斉に総悟さんの周りを取り囲む。まるで獲物を仕留める豹の群れのようだ。


帰蝶「はぁ…今日もまた一段と美しい////」


こっちにもまた、一人の男に惚れている淑女が。遠くから群れを見ていたら側室達を振り切って総悟さんがこちらにやってくる。


総悟「行くぞ…」


総悟さんは物凄くヤツれていた。腕を捕まれ強制的に連れていかれる。側室達の群れを横切る時、背筋が凍るほどの怨みの念が伝わってきた。


栞「痛い!痛いです!腕! 」


総悟「あぁ、すまない」


腕にジンジンと痛みがする。余程怖かったのだろう。ここに着いてから顔の色がさっきより良くなった気がする。


栞「大丈夫ですか?」


総悟「何なんだあいつら!甘ったるい匂いに吐き気がするし甲高い声は鼓膜を破ってしまいそうだった!それにベタベタと触って来るんだ!何ですぐ助けてくれなかった危うく気絶する所だったぞ!」


(「遠くから見る景色は絶景でしたよ」なんて絶対に言えない…)


総悟「豹の群れに喰われると思った…」


栞「私も同じこと思ってました」


宴会まで自室で過ごすように言われたが暇だったので総悟さんと将棋を指して時間を潰した。

タイムスリップした先は江戸時代でした!!

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