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コメント
4件
いえいえー! こちらこそコメントありがとうございます! 紬のおかげで湊も性格とかだいぶ変わりましたよね! 紬が湊をすごく変えてくれましたもんねー! 毎話ごとになんか色々湊も学んでいってますよねー! 成長感じられます🤭 空気感意識してるのでそう言ってもらえてすごく嬉しいです! ありがとうございます! わー!すっごい嬉しいです! ありがとうございます! もっとワクワクするような作品かけるよう私も頑張ります!
みぅです🤍🥀 第16話「夏祭りの約束」、読ませていただきました。 浴衣の紬ちゃんに「似合ってる」って言える湊くん、成長したね……。 花火のとき、写真より目に焼き付けたいって思ったのも、すごく湊くんらしくてじんわりきた。 最後の「来よう」って約束、その一言がもう全部だよね。 夏の夜の空気とか、ちょっと照れくさい温かさが詰まってて、すごく好きな話でした🌙
第一部 夏
第十話 夏祭りの約束
「夏の思い出は、終わった後になって初めて輝き始める。」
七月。
梅雨が明けた。
空は高く、雲は白く、
蝉の声が少しずつ街に増えていく。
教室の窓から入る風も、
もう春のものではなかった。
「暑い……。」
昼休み。
蓮が机に突っ伏している。
「まだ七月だよ?」
美桜が呆れたように言う。
「夏は長いんだよ。」
「今からそれ言ってたら八月どうするの。」
「気合いで乗り切る。」
「意味分かんない。」
いつもの会話。
いつもの四人。
その様子を見ながら、湊は少し笑っていた。
数ヶ月前まで。
教室で誰かと昼食を食べるなんて
考えもしなかった。
でも今は、それが当たり前になっている。
「そういえば!」
美桜が突然声を上げる。
「今週末、夏祭りあるよ!」
「近所の?」
蓮が顔を上げる。
「そう!」
「行こうよ!」
「いいね。」
紬も頷く。
四人の視線が湊へ向く。
「神崎くんは?」
少し考える。
昔なら断っていたかもしれない。
でも。
「……行く。」
その答えに、美桜が笑う。
「よし!」
「今年の夏、最初の思い出決定!」
*
夏祭り当日。
夕方。
ruruha
821
あおい
27
雛
224
駅前には浴衣姿の人が増えていた。
提灯が並び、遠くから祭囃子が聞こえる。
湊は少し早めに待ち合わせ場所へ着いた。
すると――
「神崎くん。」
振り返る。
そこには紬がいた。
浴衣姿だった。
淡い色の浴衣。
髪を少しまとめている。
いつもの制服姿とは違う。
「……。」
言葉が出なかった。
「どうしたの?」
紬が首をかしげる。
「いや。」
湊は視線をそらす。
「似合ってる。」
短い一言。
でも、それだけで紬は少し顔を赤くした。
「……ありがとう。」
その瞬間。
湊は気づく。
自分が言った言葉で、誰かの表情が変わる。
それが少し嬉しいと思った。
*
四人で屋台を回る。
金魚すくい。
射的。
焼きそば。
くだらないことで笑う。
「蓮、それ絶対取れないって。」
「いや、俺を信じろ。」
「毎回失敗してるじゃん。」
「今回は違う。」
数秒後。
「……。」
「ほら。」
美桜が笑う。
「次は神崎!」
「俺?」
気づけば湊も参加していた。
以前なら、
こんな場所に自分から来ることなんてなかった。
でも今は違う。
隣で笑う人がいる。
それだけで、景色が変わる。
*
夜。
祭りの最後に花火が上がる。
四人は少し離れた場所で空を見上げた。
大きな音。
夜空に広がる光。
「綺麗……。」
紬が呟く。
湊は空ではなく、横を見る。
花火の光に照らされた紬の横顔。
一瞬だけ。
カメラを構えそうになる。
でも、やめた。
今は写真より、この瞬間を目に焼き付けたかった。
「撮らないの?」
紬が気づく。
「うん。」
「珍しい。」
湊は笑う。
「全部の瞬間を写真にしなくてもいいかなって。」
紬は少し驚いて、それから笑った。
「変わったね。」
「そうかな。」
「うん。」
「前の神崎くんだったら、絶対撮ってた。」
湊は空を見る。
「たぶん。」
花火がまた夜空に咲く。
その光の中で。
二人は少しだけ笑った。
*
帰り道。
駅へ向かう途中。
紬が小さく言った。
「今日は楽しかった。」
「俺も。」
「また来年も来たいね。」
何気ない言葉。
でも湊は、その言葉を大切にしまった。
「うん。」
「来よう。」
夏の夜。
交わした約束は、小さなものだった。
でも。
その時の二人には、それで十分だった。
📷 Photo.010『夏の光』
撮影日:7月20日
夜空に咲いた花火。
でも、
一番残したかった光は、
すぐ隣にあった。