めめと翔太がギクシャクしだして、とうとうダメになりそうなのを知ったのはひと月ほど前。
落ち込むめめの話を何度も聞いてるうちに、誰にも内緒でめめに長い恋煩いをしていた俺は、少しずつだけど、欲が出て来てしまった。
🖤「阿部ちゃん、ありがとういつも」
💚「俺、いいよ?」
🖤「え?」
💚「俺、めめのこと好きだから、いいよ?」
そう言って、ラウンジの下の階のホテルのキーを見せた。
めめは黙って、ルームキーを受け取った。
🖤「俺、やめないからね」
💚「うん、来て」
シャワーを済ませて綺麗になった後、恥ずかしくて羽織って出て来たバスローブをすぐに剥がされた。
灯りがついたままなので、怯んでしまう。
💚「ごめん、暗くして?」
🖤「わかった」
灯りが消える直前、はだけたシャツから見えためめの胸が意外に筋肉質だったことにどきっとした。
自分から誘うようなことを言ったくせに、俺は未経験だった。めめを思ってしたことはあっても、愛されたことはない。緊張でガチガチになっている。何をしたらいいのかわからない。
めめの手が、俺の手を握った時、観念して白状した。
💚「ごめん、めめ、俺、初めて」
耳にキスをしてくれていた、めめの身体が少し離れる。しかし、思い直したように耳元で囁いた。
🖤「俺に任せて」
💚「はい…」
小さな囁き声だったのに、言葉は力強くて、思わず惚けてしまった。
あ、俺、もう、耳だけで相当感じてる。
めめの舌が、口から入ってきた。
夢中でめめの舌を吸った。頭の芯が痺れるような感覚に襲われる。
めめとずっとこうしたかった。感動で、目元が濡れる。
🖤「泣いてるの?」
💚「ごめん、嬉しくて、つい」
めめがくすっ、と笑った気配がして、さらに深く唇を重ねた。
めめのキスが、だんだんと下へと降りてきた。
胸の真ん中から、お腹の方へと、一本の唾液の線ができていく。何度か上下して、俺のものへとたどり着いた。
💚「あんっ」
咥えられて思わず声が出た。
興奮していて、もう痛いほどに張り詰めている。そこを握っていない方の手は、上半身をさわさわと撫でて、時々、俺の胸の先を弾いた。
全ての感覚が初めてで、全ての反応が恥ずかしい。めめに見られてると思うだけで、イキそうになる。でもイクところを見られたくなくて、耐える。
耐える。
耐える。
耐える。
💚「あっ……だめ…もうっ」
めめの愛撫が、激しさを増した。
解放したくなくて、いやいやと無意識に首を振っているのに気づかれて、ものから離れた口が、耳元へたどり着き、甘い言葉を告げた。
🖤「イクとこ、見せて」
俺はもう、諦めた。
めめの熱い吐息が耳にかかるが、手でのマッサージは休みなく続いている。
💚「出ちゃう……っ」
自分のお腹の上に、全部全部、出てしまった。
恥ずかしい。
もう、めめの顔なんて二度と見れない。
顔を隠して、唸る。
🖤「可愛かった。顔、隠さないで?」
💚「恥ずかしいもん」
🖤「亮平」
💚「ちょっ!……急に名前で呼ばないで」
慌てて目が合っためめが、悪戯っぽく笑った。
🖤「やっと、顔が見れた」
💚「もう…」
お腹に散ったものをめめが、備え付けのウェットティッシュで拭ってくれた。
💚「冷たい…」
🖤「ごめんごめん。今度は口で受け止めるから」
💚「やっ!もう!!」
普段のめめしか知らないから、ベッドの中のちょっとエッチなめめは新鮮で、どきどきした。それでも、一度恥ずかしいところを見せたからか、俺は少しだけ落ち着きを取り戻した。
💚「めめ。お返しさせて」
🖤「できるの?」
頷き、めめの下半身へと移動する。
何度も何度もこの日のためにシュミレーションした。そんなことを言ったら、嫌われてしまうだろうか。
めめは、寝たまま、俺の愛撫を受け入れる体勢に変わった。
💚「おっきい……」
思わず声が漏れる。
めめが嬉しそうに笑うのが見えた。
おっかなびっくり握り、人のなんか触るの初めてだから、それだけで気が遠くなりそうだ。
それでもすると決めたから、ちゃんとやり遂げるべく口に含んだ。
🖤「ふっ…っ」
笑いとも気持ちよさとも取れない声が、めめの口から漏れた。
めめの腹筋が動く。
やはり、よく鍛えられている。硬い感触で、見る限り無駄な肉ひとつ、ついていない。
🖤「阿部ちゃん、お尻、こっちに向けてくれる?」
恥ずかしかったけど、次にすることはわかっていたから、めめの身体を跨いで、お尻はめめの顔の方へ向けた。
自分のそこのことは考えないようにして、とにかくめめを慰めることに集中する。
しばらく頑張って舐めていると、先端から透明な液が出て来た。
キスしたら、粘り気があって、少しのびた。
🖤「んっ、きもちいいよ、阿部ちゃん」
褒められて、嬉しくなって、さらに咥える。めめがしてくれたように、口の中へ入れていく。
💚「あっ!もう!めめ!」
めめが、俺の後ろを弄り始めた。恥ずかしいので集中できなくなる。
めめのものを舐める口が、思わず離れた。
めめが体勢を変えた。後ろから覆い被さってくる。そして、後ろの穴ではなく、腿の空間に、自分のものを挿し込んだ。
🖤「少し、動くね」
二人、横倒れになり、めめの腰が動く。ゆさゆさ動いている間も、求められるままにキスを交わした。
内腿のすべりがよくなってきたな、と思ったら、めめの息が荒くなって、出たのがわかった。
出ている間、後ろからぎゅううっと抱きしめられた。
首元にキスをされて、めめが、ありがとう、と囁いた。
俺は何も応えずに、めめに求められた幸せに酔っていた。
おわり。