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血肉に飢えた化け物は
いつだって悲しそうだ
そう、そう見させられている
泣けば可哀想に見える
傷を負っていても可哀想
それが甘いんだ
味がしないド派手なケーキと一緒
見た目が人間だろうと
彼らは人間じゃない
ci「なぁ…毎回思うんやけどさ…」
ci「あの人やっぱ人使い荒ない???」
ミミ「バウ…バゥ…」
缶ジュースを片手にベンチに座った男
愚痴を犬にブツブツと吐きながら
疲れ顔でちびちびとジュースを飲む
ci「それに…全ッッッッッ然怪異出てこんくない?」
ミミ「ボフン!」
ミミ「でも一応反応だけはあるで」
隣に居た犬は
童話で出てくるような狼男のような姿に
もふもふに変わり果てた
ci「ミミそれ熱いわ…」
ミミ「そんなの言ったって、犬ですし」
ci「いや、もっと熱くなるからさ??」
ミミ「だってこうでもしないと喋れないし…」
ci「今が他の人おらんからええけど…おったらどうすんの??」
ミミ「よく…着ぐるみ狼って近所で言われてる👍」
ci「お前プライドとかないんかよ」
ミミ「あるよ、失礼な」
ci「てかどーすんの???待機とは言われたものの…」
ミミ「浩さんのことだ、絶対に策がある」
ci「といっても…シーン」
ci「…あのさ…そこまでしてなんで(((」
ミミ「ピクッ…」
ミミ「何かいる…酷い悪臭だ…ジトッ…」
ci「言っとくけど俺は逃げるからなッ…」
ミミ「……浩さんには報告するから」
ci「分かった分かった分かった分かった、めんごめんごめんごやんガシッ…!」
ミミ「邪魔ッ…!足にしがみつくなッ…!」
普段の明るい公園と違って
夜の公園とは不気味なもの
不気味なとこには
不気味なものが寄る
「ホーホーホーホー…」
梟のような鳴き声
でも声は人間
暗闇に隠れる何かは姿を表さない
ミミ「グルルッ…!」
ci「いけミミ!そのままスターでアタックだ!」
ミミ「うるさい、ふざけてる場合じゃないんだよ…」
「ホーホーホーホー…カクン…カクン…」
首の曲がる音と
梟のような鳴き声だけが聞こえる
ふと、音がやんだ時
静粛な夜が緊張感をあげる
そして次の瞬間だった
「ケタケタケタケタケタッw」
ミミ「チーノ!下がってて!バッ!」
不気味な笑い声と共に
狼男は凄い速さで謎の物体に急接近する
ミミ「…下級怪異だね……」
ミミ「お前みたいなカス怪異がいるから…グッ…!」
「シュッ!」
ミミ「逃げても無駄だよ、それにそっちには…」
ci「~~~~…ブツブツ…」
「グルンッ!」
ci「……~~~~~ッ…ブツブツ…」
ci「パンッ!」
ci「”哀れな魂よ!そのまま今あるべき場所へと還らんか!”」
「ぁ…あぁ…」
ミミ「ナイス、パシッ!」
ci「目つぶらなまだできひんのは難点やけどなッ…はぁ”ッ…」
ミミ「相変わらず力すっからかんだね」
ミミ「浩さんからのおかけで多少は無理できても…あんまり無茶しちゃだめだよ…ボフン!」
ci「わかっとるわッ!!お前は俺のオカンかッ!💢」
1匹と一人の人間は
楽しそうな後ろ姿を見せて
帰る場所へと帰っていった
浩「お仕事ご苦労だったな、ミミ」
ミミ「バウ!」
ci「俺は~?俺も頑張ったんやけど???」
浩「私に褒められるのは癪に障るんじゃなかったのか?w」
ci「は!(今更気づいたチーノ君」
ci「やっぱアンタ嫌いやわぁ”~…」
浩「そうかい、そうかい…w」
浩「それよりミミ…明日私は行かなければならない場所がある」
浩「お前にはその間の代理を頼みたい」
ミミ「ボフン!」
ミミ「浩さんの命令なら…」
ci「普通それ人に頼まない???」
浩「馬鹿言え、お前はお前でやってもらわないといけない事がある」
ci「またごみ拾いのボランティアとかだったら家に引き篭りますからね…ジトッ…」
浩「私と一緒に来るんだよ、この駄犬が」
ci「え?珍し…」
浩「本当に1から再教育されたいようだなニコ」
ci「ぁッ~!ごめんなさいですやんッ!」
その日、チーノ君は走馬灯を見たんだとか…
「……~♪」
歌は何処でも誰とでも繋がれる魔法
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