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私は言われた通りの服を出して着替え始めた。亮介の部屋からはガタガタと物を動かす音が聞こえる。家具動かすほどの用意ってどんなの? 不思議に思っていると、ピコンと亮介から連絡が来た。
『進路指導室(僕の部屋)に入るときから、未央は生徒でお願いします。設定は、先生に呼び出されて進路指導室に行ったら……です。入ったらドアの鍵、閉めてください』
なにこれ? 私は自分が言い出したことが、とんでもないことになっているのにまだ、気がついていなかった。亮介の部屋の物を動かす音も静かになり、いつでもどうぞと連絡があった。サクラに行ってくるねと声をかけ、亮介の部屋のドアを叩いた。
入るときから生徒ってことは失礼します、かな?
──ガチャ
「失礼します」
うわ、本格的。亮介のベッドって、ソファーベッドだったのか。ベッドからソファーに形態が変えられている。ソファーとローテーブルが部屋の真ん中に置かれ、亮介はローテーブルの向かいに小さな椅子を置いてちょこんと腰かけている。スーツに着替えて、ネクタイにメガネ。髪の毛も……ワックスつけた?
私は言われていた通り、ガチャっとドアの鍵を閉めた。
「篠田、そこ座れ」
しのだ……、そう言われてドキッとする。
「は……はい」
言われるがまま靴を脱いで上がる。いやな予感……。なかなか足がソファーに向かない。
「俺がお前のこと好きだってわかっててここにきたってことは、どうなっても構わないってことだよな」
「せんせ……」
訳もわからないが、とりあえず先生と呼んでみる。
「この前言ってた、セックスの仕方。ゆっくり教えてやるよ」
呆然とまだ玄関に立っている私をめがけてドカドカと歩いてきた亮介は、ぐっと腰をつかむと激しく口づけてきた。「んんっ、んっ、ふっ」
最初は優しく唇の周りを舐められていたが、舌が絡まり始めると、あっという間に息もできないほど激しくなった。
ちょっと! 先生と生徒ってこういうこと!? 私が思ってたのと違う!! そう思ったがもう遅い。すっかりスイッチの入った亮介を、もう誰も止められない。
「りょ……亮介!」
「いまは、先生……だろ?」
耳元でささやかれるとくらっとする。もうだめだ、このままやるしかない。
「先生、待ってわたしはじめてだから……」
思いっきり楽しみましょう、先生!?
いまから、セックスについて教えてくれるんでしょ? それなら私は初めてするってことだよね? そうだよね?
「大丈夫。俺にぜんぶ委ねて?」
コクコクとうなづくと、ソファーまで手を引かれ、ドサっと押し倒される。バッと勢いよくブラウスを脱がされて、ボタンがひとつふたつ飛んでいった。
ああ、それで捨ててもいい古いブラウスね。なるほど。私は妙に冷静だった。
あらわになった下着を亮介はぐいっと上にずらす。「こっちはずいぶん成長してるな。本当に初めてなのか」
亮介は、ジャケットを脱いでネクタイを外し、自分のシャツのボタンを開けた。日課になった筋トレの効果か、亮介の腹筋が一段と美しくみえる。
会話も本格的になってきた。どっかの動画の見過ぎだろう。こっちも負けていられない。
「そうだよ……、こんなことするの、先生がはじめてっ、あっ……!」
亮介は私の胸をやさしくなでた。大事なものを扱うように、そっと。それがよけいにゾクゾクして声が出てしまう。
「気持ちよかったら、我慢しないで声出せよ? もう誰もいないから」
そういう設定ね……。細かい設定をさぐりながら私は亮介を見つめた。
「先生、もっと強くしても大丈夫だから……」
私がそういうと、亮介は胸の先端にしゃぶりつく。もう片方は人差し指でピンピンと跳ねられている。
「ああっ、せ……先生っ、あんっ」
「篠田、声……すげえかわいい」
いつもより、激しいっ……!!声、がまんできないっ。
亮介は、一度胸の先端から唇を離すと、首筋に舌を這わせ、キスマークをつけはじめた。
「だめっ……見えるとこにつけないでっ」
「いいだろ、お前は俺のもんだって他の奴らに見せつけてやる」
「だめだってば……っ!!」
そう言うのも聞かず、亮介はキスマークをあちこちにつけまくった。