今回テスト範囲じゃないもうちょっと先のところを復習していると渚くんが職員室で除き聞きしてた。そんな渚くんの肩をトントンッと叩く
トントンッ『渚くん』
私たちは小声で話し始めた
「ビクッ…〇〇ちゃん…びっくりした」
『なんでそんな小声なの?』
「中から理事長先生の声が聞こえるんだ 」
『學峯おじさんの?』
そう言って私は聞き耳を立て始めた
『ほんとだ。おじさんの声聞こえてくる』
「____しかしだ、この学園の長である私が考えなくてはならないのは地球が来年以降も生き延びる場合、つまり仮に誰かが貴方を“殺せた”場合の学校の未来です。」
「率直に言えばこのE組はこのままでなければ困ります」
「…」
殺せんせーが黙って聞いているのが見える。
「働きアリの法則を知っていますか?どんな集団でも20%は怠け、20%は働く。残りの60%は平均的になる法則。
私が目指すのは5%の怠け者と95%の働き者がいる集団です。」
それはつまり、5%はE組で残りの95%はA組〜D組と言うことだ。ほかのクラスの生徒が「E組の様にはなりたくない。E組には絶対に落ちたくない」と思うことでその法則は成り立っている。學峯おじさまは相変わらずすごいことを考える。
『なるほどね。相変わらず凄いことを考える。』
「なるほど、合理的です。それで5%のE組は弱く惨めなくては困ると、」
「今日、D組の担任から苦情が来まして。うちの生徒がE組の生徒からすごい目で睨まれた“殺すぞ”と脅された。と。」
隣の渚くんを見ると気まずそうにしていた
大野はポンコツ野郎かよ。
「暗殺をしているのだから、そんな目つきも身につくでしょう。それはそれで結構。問題は、成績底辺の生徒が一般生徒に逆らうこと。それは私の教育方針では許されない。以後、慎むように厳しく伝えてください。」
そう言って學峯おじさんが歩き出すと、胸ポケットから知恵の輪を出した。
「殺せんせー、1秒以内に解いてください」
「え、いきなりーーー?!?!」
殺せんせーは触手を知恵の輪に絡まらせていた。何やってんだ
「確かにこれならどんな暗殺でも交わせそうだ。でもね殺せんせー、この世の中にはスピードで解決できない問題もあるんですよ。
では、私はこの辺で」
ガララッっとドアを開けて學峯おじさんが出てきた。
「やあ、星乃さん久しぶりだね」
『久しぶりですね。學峯おじさん』
「学校では理事長と呼ぶように伝えたはずですが?」
『すっかりこの呼び方が定着してしまったので。』
「そうですか。星乃さんも君も、中間テスト、期待してるよ。」
そう言って學峯おじさんは笑った。嫌味を含めていそうな笑顔だった。
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