「ちょっといい加減にしてよ!」
「幸子ー!!」
頬を叩かれた
「…酷い叩く事ないでしょ!」
カバンに詰め込んだ衣類を持ち、
「待てよ!幸子!」
浮気癖、金遣いが荒い夫、
ついに私達は離婚証を提出した。
身寄りがない私
三石幸子、旧姓、中条幸子
バスを待ち、
故郷に帰りたい…
八戸港からフェリーに乗ってた。
デッキに佇み泣いてたら声をかけられたご婦人、
「どうしたの?」
「いいえ何もありませんので…」
「そうなの?」
「亜希?…どうした?」
機嫌が悪い…あなた中に入りましょ。
ホットコーヒー飲むか、
「あったのね笑っ」
振り返り気にしながら入ってた夫婦
ハァ…
しばらく居たが寒くて中に入った私
床に寝てる人々、携帯電話を観てる人々、
御手洗いに入った、
鍵を閉めて。
便座に腰かけてたら寝てしまった。
「ガチャガチャ、中で倒れるのか!君開けなさい!」
「開けれないでしょ!」
大工道具で壊すしかないだろ!
下がれ…
「カチッドアが開いた。あのすみませんでした…」
なんだ…
トイレに入ったら寝てしまいました…
「開かないから心配しましたよ」
深く頭を下げた。
「申し訳ありませんでした…」
何ともなくて良かった…
放送が流れてた。
まもなくご到着いたします。お忘れ物ない様にお願いいたします…
さっきの夫婦が
亜希こっちだ。
後ろにあの時の女性…
「何気にしてる?…」
あの人ひとりみたい…
一人旅だろ!ゆかりが待ってる。
バス乗り場が見えてた。
運転手に聞いたら、
ここから札幌方面に行けますか?…
札幌でも停まるのは駅前までだよ。
急行バス?…
それより千歳まで行くと、電車なら札幌に停まるから。
見知らぬ男性が教えてくれた。
「ありがとうございます笑っ」
タクシー乗り場が並んでた。
千歳まで…
「Uターンするか?…」
「え?…違うですか?…」
「苫小牧東フェリーから札幌方面は?」
こっちだよ君~!
どうしたら良いのか、
タクシー乗り場に戻った私
一台停まってた。
「すみませんが…札幌のホテルありますか…」
「街まで行くか?国際ホテル駅前通りにあるよ」
ぶっきらぼうな運転手だが丁寧に教えてくれた。
携帯電話が鳴った、その運転手が
しばらくだな木戸さん、
〃飲んでたから、送迎頼みたい〃
「ええ~!俺今苫小牧東フェリー乗場にいるよ!お客乗ってるから。」
お金出すから高速に乗れ、相手のお客は?男か、
「女性だよ20代後半だす」
どこまで行く?
「国際ホテルまでだよ」
「OK待ってるからな」
「了解笑っ」
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