テラーノベル
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阿「はぁ、はぁ…、」
しばらく走って足を止めた。
阿「興味、無い…か泣、」
目黒くんが放った「興味無い。」。その言葉は何故か俺の心に重くのしかかっていた。
阿「なんで俺、泣いてるんだろう泣、」
別に俺が振られた訳じゃない。でも何で?…俺って…、
阿「目黒くんの事が…好き?」
1度自覚してしまうと、意識してしまう。目黒くんの事が好き。それは変わりようのない事実。
でも駄目だ。目黒くんに迷惑。だって目黒くんは恋愛になんて興味が無いから。俺も俺。付き合って何がしたいの?目黒くんは分かってくれても俺の友達は離れていくに決まってる。
こんな気持ち、忘れよう。目黒くんの事も、もう忘れる。今まで通りの日常に戻って、それで終わり。
ザー
阿「雨…、」
目黒くんと初めて話した日も、急に雨が降ったっけ。それで傘持ってなくて、目黒くんが送ってくれたよね。
阿「傘…、無い、」
阿「…目黒くん、は、来るわけないよね。」
俺は雨の中、1人で濡れながら帰った。
家に帰っても何の気力も起きず、濡れたままベッドにダイブして、ひたすら泣いた。何で泣いているのか、分からない。それでも心に大きな穴が空いたような、虚無感に襲われていた。
案の定、朝起きたら頭が痛くて、熱を測ったら39度。しっかり風邪を引いて、学校を休む事にした。
…
家で一日中寝ていた。普段学校に行く以外する事もないし、その学校も今日は休んでしまったから。
阿「風邪が治ったら、また学校か…、」
学校に行ったら、目黒くんが居て。目黒くんは優しいから、きっと頑張って話しかけてくれるんだろうな。
阿「行きたくないな…、」
ピーンポーン、
阿「誰…?」
俺の家に珍しく来客。佐久間達かな。何も言わずに休んじゃったし、
ガチャ
目「阿部ちゃん!」
阿「…!?」
俺は咄嗟にドアを閉めようとした。でも目黒くんに阻まれて出来なかった。
目「何で閉めるの!」
阿「…、」
目「阿部ちゃん?大丈夫?風邪引いたって聞いた。急にごめん。家が近いから、プリント持っていく、って言って、来ちゃった。」
阿「…、」
目「阿部ちゃん?まだ体調悪い?」
阿「帰って…、」
目「え…、」
阿「目黒くんには、会いたくない。プリント、ポスト入れといて。じゃあ、」
目「え、待って、!俺、何かした?」
阿「…、」
目「したなら謝るから!理由教えて…?」
こんな時でも目黒くんは俺に寄り添ってくれる。目黒くんは優しい。でも今は…その優しさが苦しい。
阿「目黒くんの、せいじゃん、((ボソッ」
目「…?」
阿「目黒くんのせいじゃん!…帰って!」
目「え、」
バタンッ!
阿「泣、」
ドアを閉めた瞬間、俺は泣き崩れた。酷い事を言ってしまった。目黒くんは何も悪くないのに。
しばらく、ドアの向こうから目黒くんの声が聞こえたけど、俺が出てこないと分かったのか、声は次第に聞こえなくなった。
…
それから俺は気持ちの整理がつかず、2週間も学校を休んでしまった。3日に1回くらいのペースで、佐久間達が家に来てくれたけど、何も話せず、いつも困らせてしまうだけだった。
阿「あ…、」
ずっと家に籠っていると食べる物が無くなって、買い出しに行くしかない状況になった。目黒くんとは家が近いから、会う可能性があって外には出てなかったけど、餓死してしまったらどうしようもない。意を決して買い出しに向かう。
…
目黒くんに会わないよう、周りを見ながら歩いていく。幸い、コンビニに着くまで目黒くんには会わなかった。
ふと前を見ると、男性2人が手を繋いで仲良さそうに歩いているのが見えた。
?「照〜!これ買っていい?」
?「それ前も買ったじゃん、ふっか!いい加減にして笑!」
?「良いじゃん!岩本さんのけち笑!」
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?「岩本さんって言ったな!じゃあ俺も深澤さんって呼ぶよ!?」
?「それはやだ!ごめんって、照!」
岩本…深澤…。どこかで聞いた事あるな…、
あ、この前康二達が言ってた…、同じ高校出身のゲイのカップル?
あの人達だったら、分かってくれるかな…。
深「あの…、」
阿「…、」
深「あの!」
阿「はいッ!」
深「あ、やっと気付いた!大丈夫?滅茶苦茶ぼー、ってしてたけど笑、」
阿「あ、えっと…、」
深「大丈夫?」
阿「はい、」
深「なら良かった…、じゃ、」
阿「あの…!」
深「はい?」
阿「〇〇高校出身ですか?」
深「よく分かりましたね!そうですよ!」
阿「岩本さんと、深澤さん?」
深「そうだけど…、」
岩「何で知ってるの?」
阿「俺も…同じ高校で…、噂で聞きました。」
深「あー、なるほどね、」
阿「失礼だとは思うんですけど、相談、乗ってくれませんか?俺…俺泣、」
深「わー!大丈夫?どうする、照?」
岩「本当に悩んでそうだし…、乗ってみても良いんじゃない?」
深「ここじゃまずいし…、家行くか。」
岩「ん、」
…
阿「泣、」
深「大丈夫?」
阿「すみません…泣、」
岩「名前、言えるか?」
阿「阿部、亮平です。今、〇〇高校の3年です泣、」
深「んー、阿部さん!何かあったの?」
阿「俺…、ゲイなんです。でも周りにバレるのが怖くて…ずっと言えなくて。最近気になってた人にも…、酷い事言っちゃって…泣、」
岩「ゲイ…、」
深「なるほどね、だから俺達。」
阿「どうしたら、周りに認められるんでしょうか…、」
深「認められる必要なんて、無くない?」
阿「…え?」
岩「俺らは、好きだから付き合ったんだよ。周りとか関係ない。俺はふっかが好きなんだ。」
阿「怖く、無いんですか…、」
深「そりゃ勿論、最初は怖かったし、色んな人に沢山言われたよ。でもね、分かってくれる人もきっと居るから。俺達の友達もね、最初は全然理解してくれなかったんだけど、最近は茶化してくるくらいには俺らの事、応援してくれてる。」
岩「人と違うっていうのは、怖い事だけど。それで恋愛を諦めるとか、勿体なくない?」
阿「…、」
深「阿部さんの気になってる人は、どんな人?」
阿「…えっと、目黒くんって言って、運動が出来て、学年一のイケメンで…凄く優しいです。一緒に居ると、暖かいんです。」
阿「…大好きなんです。」
深「良いじゃん。言えたじゃん。」
岩「まずは周りじゃない。自分がどうしたいか、だよ。今言った事、目黒さんにそのまま言ってみな、」
深「阿部さん可愛いから、目黒さんイチコロだよ笑、」
阿「可愛い?…まぁ良いや。ありがとうございました、俺、向き合ってみます。」
深「俺ら今日から友達ね。」
岩「な、」
阿「はい!」
明日学校ちゃと行こう。目黒くんと話すんだ。絶対に。
コメント
3件

読んでて感情移入なのか😭💦ウルウル🥹 相談できる人出来たんだから💚頑張れ👍 続き待ってます。

💚ちゃん頑張って!!!
うわああ第4話読み終えたよ〜〜!!😭💔💔 阿部ちゃんが「目黒くんの事が…好き?」って自覚するところからもう胸が締め付けられた…!好きって気づいた瞬間に「迷惑だ」「忘れよう」って自分を抑えちゃうの、切なすぎるよ…。目黒くんが家に来てくれたのに「会いたくない」って閉めちゃうシーン、阿部ちゃんの苦しさがひしひし伝わってきた😢 でも最後に出会った深澤さんと岩本さんカップルの「認められる必要なんて無くない?」「自分がどうしたいかだよ」って言葉、めっちゃ染みた…!阿部ちゃんが「大好きなんです」って言えたの、尊い…✨ 明日学校行く決意した阿部ちゃん、応援してるよ!!次話も楽しみにしてるね🌸💕