テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
そうそう、この刺身の歯ごたえ。
冷凍や冷蔵でも、日が経つと刺身からこの歯ごたえが無くなる。
久しぶりに食べて思い出した。
20センチ程度のサバ半身まるごとしめ鯖(というか漬け)は、やっぱり美味しい。
そして先生の言う通り、タイに似た同じような刺身でも、味が少しずつ違う。
さっぱり系、ちょっと濃いめ系、歯ごたえ系。
個人的に気に入ったのがアイゴ。
身がしっかりプリプリしていて美味しい。
あと、小魚を色々揚げたシリーズ。
どれも美味しいけれど、味がそれぞれ違って面白い。
「この白いホクホクなのは、何だろう」
釣って調理した未亜さんが首を傾げる。
「うーん、この形になると不明なのですよ。多分、キヌバリだと思うのですが」
「どれ、どんな味」
美洋さんがそう聞くけれど、食べてしまって残っていない。
「どれも1品か2品ものなので、次回にご期待なのですよ」
こういうのも面白いな。
そして、話題は秋の活動へ。
「魚も大きくなって美味しいけれど、もう少ししたら秋の実の収穫だよな」
「どんなのがあるんですか」
とりあえず聞いてみる。
「基本はドングリと銀杏で、あとはちょっと大きい河原に遠征に1回は行こうと思います。この河原行きはクルミがメインの目的で、他にクコの実とか、色々あるものを探す感じですね」
「先生、キクイモはどうしますか」
「あれはあまり多くないし、花を楽しみにしている人もいますから。この辺のはやめておきましょう」
ふむふむ。
「銀杏は各自で早朝に出て、拾ってくるのがベストかな。本当は学校から上にのぼって上山公園に行けば、いくらでも落ちているんだけれどさ。あそこは『動植物採取禁止』って描いてあるから、やめておこう。他にも、いくらでも場所があるし。
食べられるドングリは、学校から出て左側をぐるっと回ってのぼる、千源山ハイキングコースのがいい。あそこはスダジイだから、美味しいドングリなんだ。他に、先生の家に行く途中のハイキングコースにあるマテバシイも食べられるけれど。
私はスダジイの方が美味しいと思うけれど、食べ比べてみるのもいいかもな。あと他の丸っこいドングリは渋いから、採らない方向で」
ドングリか。
ベジョータさんだな。
いや、さん付けでない、本物のイベリコベジョータの方か。
「ドングリは素材としても面白いんですよ。粉にしてパンとかクッキーにしてもいいし、そのままナッツとして食べてもいいですし。ハイキングしながら集められますしね」
「袋に入れて、レンジでチンで充分美味しいんだ。個人的には、軽く素揚げした奴が好きだけどさ」
「あれはカロリー高そうだけれど、美味しかったですね」
ドングリって、人間が食べても美味しいのか。
それもちょっと楽しみだな。
あとクルミの殻付きは、どんな感じなんだろう。
期待は高まっていく。