ジレンマと誠は縁側にいた。
「ジレンマさんもし、凛子さんが助かるために僕の命が必要となった時は迷わず凛子さんを優先してください。」
「なんでそんな事いうんだい?」
「僕は凛子さんのように誰かに慕われたり、認められたり、元気を与えることのできない、人間なんです。」
「誠くん君はその悪魔のせいで人を避けるように生きてきたと思うんだ、だから無事に祓うことができたらきっと違う人生が再スタートをきれると思うよ」
ジレンマは誠に率直な気持ちを伝えた。
「あぁーぁ良い湯だったな凛子」
京子と凛子が浴衣姿でジレンマ達のいる縁側に夕涼みしにやってきた。
誠はすっぴんの凛子に見惚れる。
「誠くんどうしたの?顔に何かついてる?」
「あっ いや💦 」
「こいつ、凛子に惚れてるな」京子が誠を茶化す。
「凛子さんアザが。。。消えてる」足首のアザを指差しそういった。
「泉の水を沸かした風呂で完全に蛇神は勝気を取り戻した(笑)」
虫の音があたり一体響き渡り、蚊取り線香の香りが夏である事を思い返させる。
京子とジレンマはスイカの種を飛ばしあい、そんな2人を微笑む凛子。あの憧れていた凛子と同じ場所で同じ時間を過ごしている。この時間が永遠に続けばと誠は願っていた。
京子と修羅は21時頃、資料館を離れ外へ出ていった。平田さんと貞治、ジレンマも床につく。
浴衣姿の凛子と童貞誠は2人きり。
「誠くんは寝なくて大丈夫?」
「僕は大丈夫、凛子さん寝ていいよ、異常がないか見張ってるから。」
「私も京子さんのお陰で体が楽になって、踊りたい気分。」凛子は座ったまま、上半身と手を使い軽く踊る。
LIVE配信や動画でしか見たことのなかった凛子の踊りを目の当たりにした誠は見とれてしまった。
「うふふっ 誠くん口が開いてる」
「あっ ごめんなさい」
(ドンっ)
(パキっ)
(カンっ)
そとの方で怪音が鳴り響く。
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