階段からタッタッと降りる音が聞こえ、私は偉い警察官を抱え、振り向く。
そこには、奇妙な、ピエロのような、鳥でもあるような仮面をつけた高身長の男がこちらに向かってとてつもないスピードで走ってくる。
「俺はいいから、お前は走れ」
隣から小さく声が聞こえてくる。
「はやく…」
私は偉い警察官を床にそっと寝かせ、出口へ走った。後ろを振り向いてみる。もう少しで手を伸ばせば届きそうな位置にいる。
受け付けに立っていた女性、警備員、他の警察官も恐らく何者か達に殺され、死んでいるのだろう。
恐らく私の上司も死んでしまっているだろう。
恐らく私が最後のターゲットなのだろう。
恐らく…私もこの何者か達に……殺されるのだろう。
そんな不安が頭をよぎる。
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