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〜あらすじ〜
「見届け役」を名乗ったそらねこに困惑する翔とkamome。
そんな中、突然病室に乱入してきた謎の男――なろ屋。
彼は“ただの患者”とは思えない風貌と発言で、翔たちを翻弄していく。
笑いと混乱の渦の中、またしても匂わされる「偶然ではない」真実。
翔は確信する――これは、何か大きな仕組みに巻き込まれている。
…のかもしれない。
第10話 本編 「新種の在処」
「……“見届け役”やて?」
そらねこの一言が、頭の中で何回も反響する。
病室の時計の針の音までやけに響いて、空気がピンと張りつめたみたいやった。
「なぁ、それ、どういう意味や?」
俺が真顔で問いかけても、そらねこは困ったように微笑んで首を横に振る。
「今はまだ……ちゃんと説明できないんです。ごめんなさい」
その仕草が逆に怪しさ全開や。
けど、目を逸らさずに言うその瞳は、妙にまっすぐで嘘っぽくない。
――ほんま、なんなんや、こいつ。
隣でかもめんも黙り込んどった。
いつもなら「俺のことは心配しなくていい」とか強がり言うのに、今回はさすがに神妙な顔や。
重苦しい空気。
そこに――。
「おーい!ここで合ってる?噂の病室!」
病室のドアがガラッ!と開いて、見たことのない男がズカズカと入ってきた。
背は高い、声はやたらでかい、手にはなぜか「なろ屋」と書かれた自己紹介プレートみたいなんをぶら下げとる。
「……どなた?」
思わず聞き返すと、その男はドヤ顔で胸を張った。
「僕はなろ屋!この病院でもちょっとした有名人ドヤ!よろしく〜!翔くんにかもめん!」
「なんで俺らの名前知っとんの!?しかもあだ名で読んどるし…」
思わずベッドからずり落ちそうになる。
「いやー、知ってるに決まってんじゃん!“お前らは選ばれし二人”だから!」
「選ばれし……って、急になろう系始まったで!?」
俺のツッコミが病室に響く。
かもめんは顔を真っ赤にして「何言ってんだこの人……」と小声でつぶやき、そらねこは必死に笑いを堪えて肩を震わせとった。
「おい、そらくん!お前も知っとったんか?」
俺が詰め寄ると、そらくんは小さくうなずく。
「……なろ屋さんは、僕たちと同じ“役目”を持っている人です」
「はぁ!?」
頭の中にでっかいクエスチョンマークが点滅した。
「ちょ、待て待て!役目って、まさかお前だけやなくて、この濃いのおっさんも仲間なん!?」
「おっさん言うな!まだ二十代や!」
「いやどう見ても三十路越えやろ!」
「誰が老け顔や!」
……なんやこの病室、急に漫才会場になっとるやんけ。
けど。
笑いに紛れて、俺の心臓はドクンドクン高鳴っとった。
“役目”って言葉、そらくんが口にしたときよりも、さらに重く響く。
そしてなろ屋までが同じことを知っとる……。
ほんまにこれ、ただの偶然ちゃうんか。なりすましとかやなやないんか…?
俺とkamomeが同じ病室に入ったことも。
そらくんが現れたことも。
そして今――このクセ強すぎる新キャラまで。
「翔さん。心配しなくていいです」
そらねこが俺の目を見て、静かに言った。
「僕たちは……あなたたちを最後まで“見届ける”ために、ここにいるんですから」
その瞬間、笑いの余韻が一気に消えた。
病室の空気が、再び張りつめる。
「……最後まで、やと?」
俺の口から漏れた声は、自分でも驚くほどかすれとった。
続きが、知りたくて。
でも、知るのが怖くて。
――何か、とんでもないことに巻き込まれてる。
俺の直感が、そう告げていた。
今回はここまでです!
なろきゅんを登場させてみました!
二十代でめっちゃ年上だけど(笑)では閲覧数の代わりのいいね!頼みます!
お願いぃぃぃぃぃいいい!
しまぁぁぁあああす!