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第5…

「この話長すぎるんだよ!」

「突然どうしたんだよラキ」

第26話で『もうすぐで終わりそうだな』って思ったのに今第53話だぞ!?長引かせすぎなんだよ!

「おい作者アァァァ!」

《はいはーい、作者でーす》

「どんだけ話長引かせれば気が済むんだよ!さっさと終わらせろよッ!僕たちは今ここにどんだけいるか、そっちの時間で教えてみろよゴラァ!!!」

《ラキくん達の方ではまだ7月30日だね》《僕の方は、今8月27日だよ》

あれ?そんなに経ってなかった?

《あ、ちなみにこの物語初めてからだいたい1年くらい経ったよ。おめでとう》

何もめでたくねぇわ!と言うか、黒野がどこか知らない?

《ん?会いたいの?》

あぁ、多分だけど、さっき倒したのは黒野の複製な気がするから。

《じゃあ会いに行くね》

ドゴォォォン!!!

「な、なんだ!?」

「みんな、離れてて!」

突然壁が壊れた。体育館のステージから見て、右手の方が。

《やぁやぁ》「俺が」

《「黒野リアルだよ」》

黒野リアル?リアル…。

「もしかして、リアルか?」

「そう言ってるだろ?ラキくん」

「美里さんと昔一緒に暮らしてたか?」

「まぁそうだね。でも幼稚園児位の時だけど」

リアル…美里さんにトラウマ…は植え付けてないけど、怖い映像を見せた張本人。

それに、リスの超能力を奪った張本人。

「とりあえず黒野、1発殴らせろ」

バシッ!

「いやぁ〜酷いなーラキくん。突然殴ってくるなんて」

黒野は左手で僕の右手を受け止めた。そして…

「俺は君たちに良いニュースと悪いニュースを教えに来たんだよ」

突然アメリカンジョークみたいなことを言ってきた。

「じゃあ、悪いニュースってなんだ?」

「後ろ、見てみて?」

後ろ?

そう思いながら、黒野の後ろを見てみると、

美里さんとシイさん、そしてリンちゃんにカナさんが力なく横たわっていた。

「…ッ!?」

僕は驚いて、黒野から1歩後ずさった。

「あれ?殴るんじゃなかった?ほらここ、ね?」

そう言って黒野は自分の左頬を指さした。

「…黒野、後ろのやつはなんだ?」

「あぁあれ?『固有力』を取った残骸だよ」

黒野が悪びれる様子もなくそう言っている。

「それじゃあ、良いニュースってなんだ?」

「君たちもすぐ同じところに行ける事さ」

黒野がそう言うと、黒野の後ろでなにか動く影を見かけた。

美里さん達でもない、他の誰かだ。

「はぁ…バレバレだよ?後ろにいるの。ね、アヤメ。いや、美涼さん」

美涼さん?美里さんのお母さん!?

「アヤメ!?」

「どうしたん祐」

「いや、俺に『固有力』をくれた人だから驚いて」

そうだったのか。

「ふっ、さすがにバレバレだったか?」

「バレバレだよ。ほら、あっちいって」

そう言って黒野が美涼さんをこっちに投げ飛ばしてきた。

「おっと…」

「ありがとうラキくん」

「いえいえ」

投げてきた美涼さんを受け止めて下ろしている時に、美涼さんが僕に向けて何か言ってきた。

「ラキ、君に言っておく。リアルの持っている『固有力』の『合成せる』は『相手の身体に触れる』と発動される。気おつけて」

「はい、了解しました」

「さて…残るのは、ユメちゃん、祐くん、リスくん、美涼さん、そして…ラキくんだね。抵抗せずに『固有力』を渡してくれるなら嬉しいんだけど、どうかな?」

黒野が提案を持ちかけてきた。だけど…

「悪いけど、僕は君にはいそーですかって言って負ける訳には行かないんだ。だから、来るなら最後までとことんこいッ!」

「ラキ、俺も戦う!」「俺もだ!」「ふん、わらわの友達を手にかけるとは…生かしてはおけないな」「リアルくんだろうと、私の娘を手にかけた罪は高くつくよ!」

「みんな…よし、行くぞ!」

「あぁ!」「おう!」「了解だ!」「わかったわ!」

黒野を倒して『固有力』をみんなに戻す。行くぞ!

黒野くんとは頑張れば仲良くなれそうだったけど…この状況となれば仕方ない…殺るしかない!

「へ〜みんなでかかってくるのか…全く…」


「バカだね」

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