……私は、何度だって繰り返したんだ。何回やっても同じ結末にしかならないことを理解しながら。その先に待っているものを知っていながら。それでも、何度も何度も繰り返してきたんだ。
でも、これは駄目だ。いくら私がやり直そうとしても、何も変わらないじゃないか。私達がここで死ねば、あの子たちは結局助かってしまうことになるだろう。それはきっと避けられないことだ。だけど、それならもういいんじゃないか。諦めるべきなのではないか。
私は今更になってそんなことを考えてしまうんだ。……そうだよ。もう疲れてしまったんだよ。本当は、もう全部投げ出してしまおうと思っていたんだ。でもね、どうしてかな。今はそれができないんだ。私の中の何かがそれを許してくれないんだ。
こんなことは望んじゃいないはずなのに。私と同じような立場にあるあの娘達にだって、こんな目に遭って欲しくなんてないはずなのに。どうして私はこうなんだろう。
だからせめて君だけでも、って思うのに。君はいつまで経ってもその道を選ぶことがない。いつも通り、当たり前のように前へ進んでいくんだ。私はそれが眩しいと思う反面、ひどく恐ろしかった。
いつか君は、本当に全てを投げ出してしまうかもしれない。私と同じようになってしまうかもしれない。そうなったら最後、私たちは二度と出会うことがなくなってしまうかもしれない。それは嫌だった。それだけは絶対に避けたかった。
――私は、自分の為だけにここに存在しているわけではないのだ。たとえ自己満足でしかない行為であろうとも、私は私の望みの為に行動していたいんだ。だから、私は止まれない。止まるわけにはいかないんだ。
それに、君と出会ってしまった以上、これから先もこの世界で生きていかなければならない。
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