私の人生は普通では無かったかも知れない。
幼稚園の時に、初めての友達が沢山出来た。小学校の時にいじめられた。分からなかった。友達に裏切られた。ずっと友達だと思ってたのに。あっさりと私を見下したような目で私を見てきた。私はそのいじめによって、孤立した。1、2年の頃のいじめはやっと、3年になって解決したがそれだけ。私は友達も、プライドも、評判も全て振り出し以下になっていた。勿論、心もズタズタだったさ。死にたいとまでも考えた。でもその心を現実にもどしてくれたのが、母だった。母は私に優しい声を掛けるのでは無く、「いつまでメソメソしてるの。学校に行きたくないほど悲しんでるなら行かなければいい、私が勉強なんて死ぬ気で教える。それでもそこまでウジウジメソメソしながら学校に行きたいんだったら、胸張れとは言わない。誰かが嫌味を言っても睨んでガン無視。耐えれないんだったらボイスレコーダーでも持ってて録音して教育委員会に出せばそいつの人生、パッパラパーよ。そうすれば…フフフ。ざまぁーよ、ざまぁー。まあ、堂々と出来っこないんならしなくていい。隅っこでもいい。何なら天井にでも張り付いてやれ。私はここから逃げないっててね。」
今でも私の心で繰り返されるこの言葉。パッパラパーとか、天井に張り付いてやれとか出来っこないけど私はとても励まされた。そこから私は自由に行動した。陰で何言われようとガン無視。無視、無視。そんなある日、私にいつの間にか三人の友達が出来ていた。あのときはこんな幸せな事が起きる何て夢にも思っていなかった。私はとっても嬉しかったのだ。中学生になると二人が転校した。でも私にはもう一人の大切な友達が居た。それで十分だった。そして二人で同じ高校の入学式に行った帰り、ワイワイ騒ぎながら私達は歩道を歩いていた。そこに一台の車が突っ込んできてそれで、
「逃げ、て」
友達の首に車のガラスの破片が深く突き刺さる。血が溢れ出し友達の顔を見ると真っ青になり息もまともに出来ていない。
「喋らないで!直ぐに救急車が来るの!だから、頑張って!」
周りの歩道者の人々が友達囲んでいる。
「…………ちゃんは?何処?わ…たしのと…も…だちは何処…に?居るん…です?」
友達が掠れた声で私を探す。お願いだからもう喋らないで!っと、言いたいところだが、生憎、私の喉は完全に潰れてるもので喋れないんだよ、アハハ。マジで笑えない。痛い。物凄く痛い。でも、感覚がおかしくて泣き叫ぶほど痛くはない。まあ、喋れないけど。と言うより熱い。焼けるように熱い。マジで熱い。怖い。死ぬの?やだよ。まだ、お母さんとかお父さんとかお兄ちゃんとかにも会いたい。怖い、助けて。神様お願いします、助けて、皆を助けて。私を助けてよ!
これがこの世界での最後の記憶だった。
っぐおっしゃいっ!
「へくちっ」
ズビズビー、あー、鼻が。鼻が痛い。誰かー、ちり紙とってきてー。
「うぁ」
うぁちゃうねん。てか何やねん、うぁって。ちり紙のちの字も無いじゃん。
「あー、ちょっと待ってて。今行く。」
そう言って女の人は私を抱っこしてユラユラと体を揺らす。いや、違う。そうじゃ無いんだよ。別に眠たい訳では無いんだよ。
……っぐおっしゃいっ!
「へくちっ」
「あらら、風邪引いたかな?薬は…あー、赤ちゃんだから駄目か。どうしよ、どうしよ。」
よし!いい線まで行ったぞ。そのまま私の鼻にちり紙を当ててくれたら文句無しだ。さあ、ちり紙をドーンと鼻に当ててくんなまし。
「んー、買いに行ったらある…かな?……無いだろうなー。どうしよ、どうしよ。」
あのぉ…ちり紙は?ちり…
「あっ!そっか、なら一緒にお医者さんところに行けばいい話か。むふふ、最近ここから出れてなかったし、いい口実にもなったしで一石二鳥!ふよっしゃ!行こーねー、ユフェルナー。」
女の人は私を高い高いしながらニッコリと微笑みかけてくる。ぐっ、顔面偏差値が高いせいか、怒れない、と言うかちり紙をくれないの、この人のせいじゃないし。逆に心配してくれてるし。
「うい」
通訳、はい、です。出来ればもうちょっと可愛らしく言いたかった。あい、とか、やい、とか。うい、か。もうあるんだよ。駄目なんだよ。うい、は。うむ!これからは、あい、と言うように善処する!
「よし、行こっか。」
おー!
私が、地球で死に、ここの世界に来てから約半年ちょい。私は生まれたての赤ん坊だったときに、周りが軽蔑する中たった一人だけ、私を見てくれた人がいた。それが私の母親である、セレスツィアナ・サルバイン子爵夫人。別名、悪役令嬢。何故そんな事を言われているかは知らないけど、そう言われている。言語がある程度は分かるようになったからこそ気づけたうちの一つだったけど、知りたくなかったな。こんな優しそうな人が悪役令嬢だなんて。ようやく首が座って上が向けるようになった私の首をフル活用して自分の母親の顔をのぞく。長い黒髪。綺麗だけど何処か引きずり込まれそうな紫の釣り上がった目。明るい整った顔立ち。正に美女。絶世の美女。私のお母さんと比べたらそこら辺の通行人何てカスや〜。いや、ほんとに。自分がどんな顔してるかは分からんが、私も綺麗だったらいいな。お母さん似がいいな。今判明してる事が、名前と髪と瞳と子爵令嬢だけって、情報量が少なすぎるわ。っと!?お母さんが若干早足だった足の動きを完全に止める。ふとお母さんの顔を見ると表情が引きつっていて、残念そうだ。
「お医者さん、今日、お休みみたいね…」
どうやら、お医者さんと思われるお店はお休みらしい。だって、何かドアに書いてるし。読めんけど。
「ごめんね、お薬、明日にしよっか。」
ええで、ええで。私はちり紙が欲しかっただけだから。もう今要らんけどね。
「よしよし、大丈夫、大丈夫。早く帰ろっか。でないとメイドさんからまた文句言われちゃうからねー。」
そして私達(ほぼお母さん)はクルリと方向転換して領の端っこにある小さなお屋敷に向かって足を動かした。
ども。ソノです←(改名した)。消えました。お話、消えました。また1からです。あははのは。はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは、ははは…は、はぁ。心機一転、別の物語、書きます!黒髪令嬢奮闘記が終わってから書くつもりだったがしょうが無い。私がここ最近一番頑張ってたのを連載します。どうか、どうか見てください。物語はちょっと前作と似せてます。では、サヨナラ。
コメント
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パッパラパーww
これからも頑張ってね!