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コメント
1件
読み終えた!今回、ツララが泣いてる女の子を優しく慰めるシーン、めっちゃ良かったわ。ああいうちょっとした優しさがルークに評価されてる感じ、じわじわ来る。最後の魔族の登場、赤い瞳と黒い羽…ゼファーと関係あるのかな。次で行方不明の少年探すってのも気になるし、続きが待ち遠しい🔥 ゆねちゃんさん、今回も良い引きだった!
第二章 第二巻 王都の異変
翌朝。
王立魔法学院の正門前には、一台の王家の馬車が停まっていた。
「皆、揃ったようだね。」
ルークが穏やかな笑みを浮かべる。
集まったのは、
ルーク。
ノア。
レオンハルト。
そして、
ツララ・ルミアーナと、ねね。
「本日の任務は王都北区の見回りだ。」
「最近、夜になると魔物が現れるという報告が相次いでいてね。」
「住民の避難と調査が目的だよ。」
ツララは真剣な表情で頷いた。
「精一杯頑張ります。」
「焦らなくて大丈夫。」
ルークは優しく微笑む。
「ルミアーナ嬢は、自分のできることをしてくれれば十分だからね。」
その言葉にツララは少し安心したように笑った。
「はい!」
馬車は王都北区へ向かって走る。
窓の外には賑やかな商店街が広がり、人々の笑い声が聞こえてくる。
「平和そうですね。」
ツララが呟く。
「昼間はね。」
ルークは外を見つめたまま答えた。
「でも、夜になると空気が変わるらしい。」
「原因はまだ分かっていない。」
ねねは静かに周囲を観察していた。
(……人の流れは自然。)
(けれど、どこか落ち着かない。)
武人として鍛えられた直感が、小さな違和感を告げていた。
北区へ到着すると、一人の老人が駆け寄ってきた。
「王立魔法学院の方々ですな!」
「来てくださって、本当にありがとうございます。」
ルークは優しく頭を下げる。
「お話を聞かせてもらえるかい?」
老人は何度も頷いた。
「夜になると、黒い影が現れるんです。」
「人を襲うわけではないのですが……。」
「影を見た者は翌日、高熱を出して倒れてしまうのです。」
「高熱……。」
ノアが手帳へ書き込む。
「他に何か共通点は?」
「皆、『赤い目を見た』と言っておりました。」
その言葉に、ルークとねねの表情が変わる。
赤い目。
二人とも、エルミナの森で会ったゼファーを思い出していた。
「会長。」
レオンハルトが小声で話しかける。
「偶然じゃないな。」
「ああ。」
ルークも静かに頷く。
「だが、決めつけるのは早い。」
「まずは証拠を探そう。」
その頃。
ツララは広場で泣いている小さな女の子を見つけた。
「どうしたの?」
しゃがんで目線を合わせる。
女の子は涙をぬぐいながら答えた。
「お兄ちゃんが……帰ってこないの……。」
「昨日の夜から?」
「うん……。」
ツララは優しくその子の頭を撫でた。
「きっと見つけるから。」
「だから安心して待っていてね。」
女の子は小さく頷いた。
その様子を見ていたルークは、少しだけ目を細める。
(やっぱり……。)
(ルミアーナ嬢は、人を安心させる力を持っている。)
魔力だけではない。
その優しさこそ、多くの人を惹きつける理由なのだと、ルークは少しずつ気付き始めていた。
夕暮れ。
調査を終えた一行は、広場へ戻ってきた。
しかし、その時。
カラン……
小さな鈴の音が響く。
ねねが即座に振り返った。
「……!」
屋根の上に、一人の黒いローブ姿。
赤い瞳だけが夕日に照らされて光る。
「見つけましたよ。」
低い声が街に響いた。
ルークはすぐにツララの前へ立つ。
「ルミアーナ嬢。」
「僕の後ろへ。」
「……はい。」
黒いローブの人物は不気味に笑う。
「安心してください。」
「今日は挨拶に来ただけです。」
そう言うと、その人物は一枚の黒い羽を残し、霧のように姿を消した。
広場には静寂だけが残る。
ルークは羽を拾い上げ、静かに呟いた。
「……魔族。」
その一言に、その場にいた全員が息をのんだ。
王都の異変は、想像以上に深刻なものになり始めていた――。
第二巻 第二章 完
📖 次の第三章では、ルークたちが「行方不明になった少年」の捜索を開始するよ。その事件の裏で、人間を操る魔族の存在が少しずつ明らかになっていく!