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「あ、……っ、神崎、く……」静寂に包まれた部屋で、凛は戸惑いの中にいた。いつもはゼミの議論で理路整然と言葉を紡ぐ凛の唇が、今はただ熱い吐息を漏らし、神崎の放つ圧倒的な存在感に翻弄されている。神崎は「冷静でいなければならない」と自制を求めていたはずの理性を、今この瞬間、完全に手放した。部屋を満たす張り詰めた空気と、互いの本能を呼び覚ますような微かな香りが、二人の境界線を曖昧にしていく。凛の心拍が速まり、その熱が神崎の感情をさらに揺さぶった。「……だめ、これ、は……っ」「行かないでって言ったのはお前だろ、涼宮」神崎の声は低く、抗いがたい力強さを秘めていた。いつも冷静な凛の瞳が、今は揺らぎ、未知の感情に支配されている。神崎の手が触れるたび、凛は自身の内側に眠っていた本能が目覚めるのを感じ、その熱を求めるように深く吐息をついた。神崎の衝動は、もはや制御できるものではなかった。凛を尊重したいという理性の裏で、目の前の存在をすべて独占したいという強烈な執着が渦巻いている。二人の距離はゼロになり、魂をぶつけ合うような激しい感情の応酬が始まった。「……あ、くん……これ以上は、……ぁ!」「俺はもう、止まれない。お前もわかっているはずだ」傲慢なエリートの仮面を脱ぎ捨てた神崎の、純粋で情熱的な眼差し。凛は、これまでのプライドや理性が、神崎という存在に染め上げられていく快い敗北感に包まれていた。粗暴さではない、しかし圧倒的な支配力を持つ神崎の愛に、凛の心は白く染まっていく。互いの熱を感じるたび、これまでの日常が遠のいていく。逃げ場のない情熱の中で、凛は抗うことをやめ、本能のままに神崎を受け入れた。その首筋に顔を埋め、自分を繋ぎ止める確かな腕の感触にすべてを委ねる。「神崎、くん……っ、もっと……」凛の口から溢れ出たのは、自身の殻を破った、切実な願いだった。神崎の色に染め上げられることが、今はただ狂おしいほどに心地いい。「……離さない。お前のすべてを、俺に刻み込んでやる」凛の言葉に、神崎の独占欲が深く満たされていく。夜が更けるのも忘れ、二人はお互いの存在を確認し合うように、どこまでも深く、重なり合うのだった。
コメント
1件
「理性の決壊」ってタイトル、まさにそのままの展開でぞくぞくしました……! いつも冷静な凛が、神崎の執着と熱に少しずつ飲み込まれていく感じがめちゃくちゃ好きです。特に「行かないでって言ったのはお前だろ」の台詞、重くてドキドキした。二人の境界線が曖昧になっていく空気感が丁寧に描かれていて、続きがすごく気になります。執着系BL、大好物なのでこれからも楽しみにしてます🤍