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しおんまる
37
※ご本人様とは関係ありません。
※全て妄想です。
※創作が大変多く含まれます。
※ファンタジー要素含みます。
※なんでも許せる方向けです。
※「はじめに」を読んでいただくことをおすすめします。
🦍→「」、🍆→『』
俺は、何度も同じ夢をみた。
獣人の子供の怪我を治してあげている夢。
夢を見て以来、あの子のことが気になって仕方がない。
同じ獣人なら…俺を助けてくれた彼なら何か知ってるかもしれない。
手がかりを見つけるには、あの森に行くしかない…それしかなかった。
夢で見たあの子がいた場所は森の中だった…そんな気がした。
あの一件以来、遠出する事は駄目だと言われた。
だから、絶対に許してもらえるはずがない。
ばあちゃんに気づかれないように行かなきゃ…。
俺は森へ向かう決意をした。
次の日。
俺は、出かける準備をする。
(『ばあちゃん…ごめん…俺、どうしても気になるんだ…』)
心の中で謝り、静かに家を出た。
まだ日が昇らない時間帯。
町の住人達も、誰も歩いていない。
俺は、足早に町の門まで歩く。
誰にも見られることなく出る事ができた。
しばらく歩き、森の入り口に到着する。
あてもなく探すことになるだろうけど…
手がかりがないから仕方ない…
『あっ…』
ふと、俺は夢の内容を思い出すことにした。
誰にも見つからないように隠れるには、この森は最適だよな…と思った。
あの子が大人になってまでも、同じ場所に居続けるとは思えないけど…もしかしたら…という希望を胸に探し始める。
『うーん…大きな木があって…えっと…珍しい色の花が咲いていたような…』
夢で見た場所を思い出しながら歩く。
『大きな木…森だから木は沢山あるよな…』
全部同じ木に見える。
他とは違う特徴的な木は見つからない。
『はぁ…やっぱり無理があったかな…』
自分が夢で見た場所が本当にあるか分からないのに、あてもなく探し続けるのは無謀だった。
『そろそろ…帰るかな…』
あまり時間をかけ過ぎて、遅くなったら元も子もない。
ばあちゃんに気づかれる前に、帰らならければ…。
俺は、探すことをやめ帰ることにした。
少し日をあけてから、俺は再び森へ行った。
『この前とは違う場所を探そう』
また根拠もなく、あてもない捜索。
そう言えば…夢の中の俺は何故あの場所にいたのだろう?
…思い出せない。
何かの所為で記憶がなくなっている気がした。
今は、彼に会う為の手がかりが僅かでも欲しかった。
でもやっぱり、夢の中の記憶に頼るのは無理があったな…。
『…見つからないな…はぁ…』
さすがに長い時間探し続け、疲れてきた。
体力に自信がないのにも関わらず、慣れないことをしたな…と、少し後悔した。
もう少しだけ探したら休もう…そう思った時、見覚えのある場所へ出た。
『…!ここだ…!』
夢で見た場所…あの獣人の子供に会った場所がそこにあった。
人の手が全く入った形跡がない…ここなら見つからずに過ごせるのだろうと思った。
『…よかった…見つけた』
安堵した瞬間、今までの疲れがどっと押し寄せてきた。
木陰に座り込み、俺は気絶したように眠ってしまった。
『…んっ…』
まだ寝ぼけて視界がはっきりしない。
目を擦り、パチパチとまばたきをする。
『….?!』
「…起きたか?」
会いたかった人が、そこにいた。
『…や、やっとあえた…』
「….?!」
俺の言葉に驚いている。
「…なんで、ここに来た?」
『あなたを、探してました』
「俺を…?」
『はい…』
「なんで…?」
なんで?と聞かれて、俺はこの森に来た理由を話した。
「…知らないな」
『…そうですか』
落胆する俺に、彼は静かに話し始める。
「この辺には、もう俺しかいない…いつの話か知らないが、探しても無駄だ…」
『…』
淡々と話す様子に、本当のことなんだろうと思った。
彼は、「それに…」と続けて、
「…もう1人で来るなと言っただろ?」
声色から、怒っているというよりは、俺の事を心配してくれているような気がした。
『それは…ごめんなさい…でも…』
「また、危険な目に遭ったらどうする?」
『…ごめんなさい』
シュンと落ち込んでしまう俺を見て、
眉を下げ困ったような表情。
そんな顔するんだ…と思うと、胸がギュッとなった。
なんだか不思議な気持ち…怖いはずの獣人を目の前にしてるのに…彼は怖くない。
助けてもらったからとか、俺を襲わないからとか、そんなことじゃない…何故か安心してしまっていた。
『あ、あの…名前聞いていい?俺は、ぼんじゅうる』
「…ドズル」
『ドズルさん…うん、覚えた^ ^』
「…///」
俺が笑顔で言うと、そっぽを向いてしまった。
なんか顔が赤かったような…気のせいか…。
「…帰らなくていいのか?」
『えっ…』
もう日が落ちる時間になっていた。
『…帰らなきゃ』
そう思ったけど、俺の足で町に着くのはどう考えても、夜中になる。
もしかしたら、また危険な目に遭うかもしれないし、もし大丈夫だったとしても、ばあちゃんに見つかって怒られるだろう…。
『はぁ…どうしよ…』
考えてる暇はない…考えてる間にも時間は過ぎてしまっている。
俺は、帰ろうと立ち上がった。
立ち上がった瞬間、視界がぐらついた。
『…あっ』
「….!!」
地面に倒れる前に、ドズルさんが受け止めてくれた。
目を開けると、顔が近くにあってドキドキしてしまった。
『…///』
「…大丈夫か?」
『…大丈夫…ごめんなさい』
「あんた、体力なさそうなのに無理するからだ…俺が町の近くまで送る…」
『…また迷惑かけちゃうね』
「迷惑?…俺がそうしたい…それだけだ」
言ってることは素直じゃないけど、きっと優しい人なんだと思った。
『ふふっ…そっか…お願いします』
「…行くぞ」
彼に抱えられ、森を出る。
町に着く頃には少し暗くなっていたけど、俺の足で帰るよりは速かった。
「着いたぞ…」
ゆっくり地面に降ろされる。
『ありがとうございます』
お礼を言うと、少し微笑んでくれた気がした。
「…じゃあな」
『待って…!』
帰ろうとする彼の腕を思わず掴んでしまった。
「…?!」
『…あ、えっと…その…』
ドズルさんが、俺を見つめる。
「…何だ?俺は帰る」
このまま何も言わずに帰してはいけない…そう思った。
『…ま、また会えますか?』
「…?」
何を言っているんだ?という目で俺を見てきた。
2人の間に沈黙が流れる。
何か喋らなきゃと思ったけど…緊張してしまって、言葉が出てこなかった。
返事はもらえなくていい、そう思った。
「…さぁな」
『…そうだよね…ははっ』
なんだかフラれたような気分だった。
「…俺は、いつでもあの場所にいる」
『えっ…』
「会いたくなったら…来い…」
『…うん』
そう言うと背を向け、帰っていった。
ドズルさんの姿は、すぐに見えなくなった。
俺はその方向を見つめて、
『また…会いにいくね』
と、呟いた。
コメント
2件
2人がまた会えて良かったです😊読んでいく内に、話にどんどん引き込まれてドキドキしてます‼️