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卿の大きな手が、僕のパジャマの裾から滑り込み、直接肌に触れた。
外気で冷えていたはずの彼の指先は、今は僕を焼き尽くさんばかりに熱い。
腰を優しく、けれど抗えない力で引き寄せられ、僕たちは隙間なく密着した。
「ごめん……なさい。もう、どこにも行かないから、悲しい顔、しないで」
「いいよ、もう。その代わり……言葉じゃなくて、身体で分からせてあげる。ゆずがここにいるってこと。俺のものだってこと。逃げ出せないくらい、俺を刻み込ませてあげないと……」
卿の瞳が、暗闇の中で獣のように妖しく、そして切実な光を宿した。
重ねられた唇は、朝の優しいキスとは正反対のものだった。
僕の呼吸を根こそぎ奪い、舌の先まで侵略してくるような、烈しい渇望。
僕は彼の首に必死に腕を回し、すべてを受け入れるように喉を鳴らした。
卿の愛撫は、僕の全身をなぞり直すように丹念だった。
耳朶を甘噛みし、そのまま這うように首筋へ。
鎖骨の窪みを深く吸い上げ、自分の所有物であることを確認するように、赤紫色の痕をいくつも刻みつけていく。
「あ……っ、きょう……そこっ、ぁ……!」
シャツのボタンが引きちぎられんばかりに外され、熱い掌が剥き出しの胸を這う。
指先で突起を執拗に弄られ、熱が下腹部へと濁流のように集まっていく。
彼に触れられるたび、昼間に感じた孤独の寒さが、焦がれるような快楽に塗り替えられていく。
「ゆず、ここも……こんなに熱い……」
卿の指が下着の境界線を越え、僕の最も敏感な場所に触れたとき、僕は震える声を漏らして彼の肩に顔を埋めた。
彼の指は、僕を慈しむようでいて
その実、支配を確実にするための動きだった。
丁寧に、けれど逃げ場を塞ぐように執拗に解きほぐされていく。
異物が入り込む感覚に、僕は身体を弓なりに逸らせて喘いだ。
「いい子だ、ゆず……力を抜いて。俺のことだけ考えて…」
十分に準備を整えたあと、卿は自らも服を脱ぎ捨て、僕の上に覆い被さった。
肌と肌が直に触れ合い、互いの心臓の鼓動が一つに重なる。
彼の重みが、僕の全身にのしかかる。
その重苦しさこそが、「僕は今、彼に必要とされている」という何よりの証明だった。
「……挿れるよ」
静かな宣告と共に、彼が僕の中に深く、一気に沈み込んできた。
「っ……あ、や……っ! きょ、う……っ、あぁ……っ!!」
内側を強引に押し広げられ、最奥まで貫かれる衝撃に、視界が火花を散らす。
目尻から涙が溢れた。
けれど、その痛みすら甘美だった。
僕の最も深い場所まで、彼が完全に占有している。