テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
じゃがいも🍟(仮
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
本当に今日はいい天気だ。どこかに寄り道したくなるほどいいもの。川辺を歩くことにする。カップルもいれば子供をつれて歩いてる親子もいる。日曜日なこともあり人は多くいた。自分も腰掛けてその流れる水を眺めようとしていた。そのとき声をかけられる。
「いーくん?」
「,,,,ウェールズか?」
「いーくんだ!」
車に乗ったウェールズがいた。
「なんでこんなとこにいるの?」
「散歩しようと思って。ほら見てみろウェールズ!いい花束だろ?」
「えーいーくんが褒めるなんて珍しい。後で俺にも教えてよ」
「いいぜえっとな」
「,,,,車乗る?」
突如飛び出したその言葉に息がつまった。クイッと親指を助手席にさしてウェールズはにこりと笑った。
「立ち話もなんだし。家まで送ったげる」
車の中で色んな話をした。
「お気に入りの茶葉がなくなったんだ。また買いに行かないと」
「この前言ってたヤツ?」
「そうそう。香りがめちゃくちゃいいやつだ。珍しく好評だったからな!」
「へぇ?いいじゃん」
そのうち車はある家の前に停まった。
「じゃあねいーくん」
「,,,,うん?ウェールズ降りないのか。あそこにでも車停めてくれればいいじゃないか」
「え?だってここ,,,,いーくんの家で」
「俺たちの家だろ?家の中で待ってるぞ」
花束を抱えて俺はドアを開けようとする。だがそれよりも前にドアは開き、男が中から出てきた。
「おかえり。待ってたよ」
彼はそういって俺を中へ招き入れた。どんどん前へ進んでいく彼を俺は玄関でずっと見ていた。だって、
「お前、誰だ」
見知らぬ男がいたからだ。全く身に覚えがない。花束をぎゅっと握りしめたせいで手汗が吹き出す。彼は俺を驚いたように見たがすぐに駆け寄ってきた。
「来るな!おい!」
ドアを開けようとノブに手をかけるがその上から男の手が覆いかぶさった。
「ご飯、用意してるよ。食べよう」
何も言えぬまま俺は家へあがった。
食卓には彩り豊かなものばかり。だが食べるためのものが見当たらない。キョロキョロしていたところに彼が後ろから現れた。
「これ使って食べるんだよほら」
そして手に握らせてきた。ひとつひとつを思い出すように食べる。気づくと俺の周りにある食べ物を除き全てが片付いていた。
しまった、考えすぎた
そう思って顔を前に向けると男は微笑んだ。
「お腹いっぱい?片付けようか」
「,,,,あぁ」
目の前にあったスープは半分ほどだろうか?いや半分も減っていない。ぼんやりと目の前を見ていると淡いピンクのバラとひまわりが生けられてあった。素晴らしい花だ。そう思っていた頃に男はガラス一杯の水を持って現れた。
「はいこれ飲もっか」
そういって1つのカプセルと2つの錠剤を持ってきた。
「,,,,なんだこれ?」
「ラムネだよ」
「ラムネなんかに、水なんかいるのか」
そう言及すると彼は少し詰まったが「うん」と絞り出すように言葉を発した。
「なぁ答えてくれないか。お前誰なんだ。誰なのか知らないと俺これ飲みたくないんだ」
だが男は何も言わず顔をしかめる。そして2つの錠剤は隠してカプセルのみを渡してきた。
「君は良いって思ってるのかもしれないんだけど、実は体調良くないんだよ?薬を飲まないと治らない。さっ飲もう」
勢いにのまされそうになって思わずその手をはらった。ガチャンと音を立ててガラスは割れる。息が荒くなっているのを感じて顔が青ざめた。
「あ、え、と,,,,ごめ」
「,,,,また?」
「,,,,,,,,,,,,いい加減にしてよ」
「,,,,あ」
「はぁ」
ひとつひとつの欠片を彼は丁寧にとっていく。俺も手伝おうとして椅子から立とうとするが
「いいよ俺がやる」
そう言われてしまった。
「,,,,おやすみ」