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「貴方達犬人種《カオン》のククル教徒が渇望するのは女神様では無く、我等と同じ神である月狼神《つきのおおかみ》様ですよね? 残念乍《なが》ら只今、月狼神《つきのおおかみ》様はご不在です。ちなみに女神様は我等と今後懇意にして下さると先程承諾を頂きましたので、そちら様のご希望には添いかねますぅ。どうかお引き取りを~」


「ねぇねぇそれじゃあまるでアタシが要らない子みたいじゃんッ。不憫過ぎねぇ? まぁ宗教なんか真っ平だしッ 信者なんかも要らないけどさぁ、まんまバルザのおまけ的な? やだアタシ可哀想、ねぇ聞いてる? 」


「女神様を勾引《かどわ》かし船に監禁せし、剰《あまつさ》え月狼神《つきのおおかみ》様をも奪わんとする等《など》以《もっ》ての外《ほか》、断じて許し難し。貴様達の所業は神に対する冒涜である。恥を知れ」


「あらやだ。ふんっ、相変わらず生真面目さが際立つわね犬人種《カオン》は、そう言うのをバカ真面目で堅物って言うのよ? 主の命令なら同じ所グルグル回るんでしょ? バッカみたい、流石わんコロ助よね。アンタ達が乗り込んで来る事なんか最初から予想済みなのよア~ホぉ」


「あれッ⁉ 何かキャラ変わってませんかガレオさんッ そっちが本物? 脳を半分機械化ってオカマ化の間違いですよね? てか、お姉さんって呼んだ方がいいですか? ねぇ聞いてる? 」


「神への冒涜にも飽き足らず、我等一族をも汚すとは無礼千万。貴様には鉛の風穴だけでは飽き足らん、その首討ち取って晒して見せようぞ」


「ふん劣等種が一丁前にほざくんじゃないわよ、弱い犬程良く吼えるってね、出来るもんならやってごらんなさいよ」


「ちょっと大丈夫コレ? 戦争になっちゃうんじゃないのコレッ。戦争になる前にもう少し握っておくか。別にいいよね? ねぇおにぎり食べる? 」


ミューは可愛いケーキを一心不乱に丸くする―――


犬顔の男が、腰の鞘に手を添え構えに入ると、ガレオは到底狼とは思えぬ丸々と肥えた贅肉だらけの年老いた幹部達に声を荒げた。


「アンタ達税金誤魔化してるのバラすわよ? ブクブク太りやがって何の役にも立たないんだから、せめて神の役に立ちなさいよ、バレたら牢獄行きだかんね? 」


その直後、鋭い犬歯がキラリと光った―――

「 ―――参る」


スラリと三日月の様に美しく反り返る剣を抜きにかかると同時にヤァと年老いた肉団子達が一斉にのし掛かる。


―――要介護者アタックぅ―――


「「グハッ卑怯な」」


「「いざ尋常に勝ぶぅぅぅ」」


「「グヘェ中身でちゃう無念」」


「「とりゃあ」」


「「うぎゃあ尻尾はあかん」」


「「儂の眼鏡知らんかね?」」


「「大人用《《神》》オムツなら此処に」」

「「罰当たりがあぁぁぁぁ」」


そんな組《く》んず解《ほぐ》れつの大乱闘の最中―――


「ささっ今の内ですミュー様。後は肉団子達に任せて我々は一気に抜け出しますよ? 」


「え? あっハイお姉さんッ」


彼方此方《あちらこちら》でこんもりと盛上る肉の山を乗り越え部屋を勢いよく飛び出すと、扉を出た所で5~6人の新手に道を塞がれた。


「あらやだっ、まだこんなにいたのね。やる気だけは買ってあげるわよっ、ていうか一人もいい男いないじゃない。どう言う事ぉ? 」


「絶対ッオネェの使用済みの脳を移植したんだろソレ。機械じゃなくて奇怪だよッ ねぇ聞いてる? 」


「仕方がないわねぇ、アレ行くわよ」


ガレオは側近である護衛の1人に目配せをするとミューを託し、立ち塞がる犬人《カオン》達の足元に閃光弾を転がした。咄嗟に護衛がミューの盾となる―――


―――バシュン―――


大きな音と閃光が視界を奪い、通路を瞬く間に色の無い世界へと誘《いざな》った。先手を取られた犬人《カオン》達は油断により判断が遅れ、痛い洗礼を受ける事となる。


「キャインキャイン――― 」


「今のうちに急いで、先にミュー様を予定通りに合流場所へとお連れしなさい。此奴等の始末を付けたら直ぐに後を追います。ルートは分かってますね? 頼みましたよ? 」


「カシコマリマシタガレオサマ」


2人肩を並べて走り出す。


「あ⁉ アンタは――― 」


「コワガルヒツヨウはゴザイマセン。ワタクシは、コウミエテモ、メッチャユウシュウナアンドロイドdeath《デス》。サア、イソギマショウ」


「もぅフラグだらけじゃんお前ッ」


「イイエ、ワタシはフラッグシップモデルノ――― 」


「ボケなくていいから早くしなさいよッ」


廊下を突き当り右に曲がると、直ぐ左手に現れた鉄扉の前で止まる。耳穴から端子の付いたコードを伸ばすと扉の電子アクセス端末にぶっ刺し解除Noを探る。


「シバラクオマチクダサイ」


そう言い放った僅か数秒……


「キマシタ‼ ヒラケ~ドラッ」


「銅鑼ぁ⁉ 」


重厚な扉の奥に広がる矢鱈《やたら》と湿度が高い入り組んだパイプ管の迷路。所々勢いよく蒸気が噴出している。扉が閉まると周囲は暗闇に襲われた。上に視線を向けると、上層部周辺には微かに光が漏れている。


「ゴアンシンクダサイ」


「安心できねぇよッ ゴマ何処やった? 」


「ハイテマスヨ? 」


パチンと人工培養で得た指を鳴らすと、パイプ管に付いて居る作業点検用の小さなランプが、やる気のない明るさで暗闇の数を減らしてくれた。更に勢いよく煙を含んだ息を正面に細く吐き出すと、無数のレーザーが浮かび上がり侵入者を出迎える。


「あれは? 」


「セキガイセンのセキュリティシステムデスネ」


「ヤバい感じに張り巡らされてるけどッ どうすんのよ? 」


「モンダイアリマセン。スデニ、ハッキングズミデス」


指を鳴らすと瞬時にレーザーは消え失せた―――


―――おおッ―――


「ドウダスゴイダロウ」


「なんだてめぇ」

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