kn「大蛇…?」
コネシマが首を傾げる
em「えぇ。古代の資料に載っている架空の生物です。」
em「『おろち』…または『うわばみ』と言って、神話や伝説にいる生き物です。主に『八岐大蛇』などが有名な話ですね。」
kn「あー、あの娘攫ってたやつか」
sha「ん?てことはあいつ悪い奴なん?」
em「いえ…そこは末裔なうえ神話なのでなんとも言いがたいですが…」
em「この前聞いたんですよ大蛇の末裔の話!最近この辺りに黒い鱗をもった少年を見かけた人がいるって…!私も一度でいいから会ってみたいです!」
gr「ふむ…大蛇…か。ロボロに情報を集めてもらうのはどうだろうか。随分面白そうな内容だし手を貸してやらん事もない」
tn「グルッペン!お前はまずは書類仕事や!!」
gr「ム…、分かってるゾそれくらい。じゃあ後は頼んだ!仕事が終わったら俺も参加するからな!」
sha「またなー!」
kn「よっしゃぁ!そうなったらまずはロボロを探すで!まぁ通信室にいるだろうけど!」
em「私は図書室から情報を探してみます!では後で会いましょう!」
sha「んー…じゃあ俺はこのレモンひとらんに預けてくるな!!」
kn「よし、そうと決まれば早速行ってくるで!」
mb(助けて、嫌だ、嫌だ、殺される!!)
息を切らし、喉が切れたのか血の味が微かにする口内。もうどれだけ走ったのか分からない
mb(逃げなければ、逃げなければ殺される!!あの『バケモノ』に!『カイブツ』に……)
mb「こんなことなら…こんなことなら来なければよかった…っ…」
逃げよう。逃げなきゃ。そんな本能が必死に男の体を動かそうとする。しかし、次の瞬間にはその体の腹部が裂け、何やら赤黒い血に塗れた白いなにかが飛び出していく。
mb「ガバッ…ぉ”あ”……あ”あ”あ”あ”……」
それは蛇だった。数匹の蛇が男を見下ろしていた。男は体の中を全てえぐり取られたような感覚に思わず吐き気が起こる。しかし、体は死ぬことすら許してくれないのか激痛の中、悶え、苦しむ。
その時、ゾムが男を覗き込んでいた。真っ赤な目を光らせ、困ったようになにかを呟いた。ただ最後、彼が「ごめん」と言っているのだけは、ヤケに鮮明に男の頭の中に木霊していた。彼は震える手でナイフを取りだした。扱い慣れてないような不器用な持ち方。彼の首にそれを突きつけ、勢いよく切りつける。男は人の声なのか分からないような悲鳴をあげ、その声をだしきったあと事切れた。
zm「…」
ゾムはその中身が無いような軽くなった男の腕を掴み、ズルズルと館の方向へ引きずっていく。そのあとをついて行くは赤い目をした白い蛇。その夜静けさを取り戻した森にはなにかを引きずる音がしていた。
rb「はぁ?大蛇ぃ?」
呆れたように言うロボロ。薄暗い部屋、浮き出ている画面に映るのは監視カメラからの映像や、何やら難しい数字が並べられたデータのようなもので、青白い光を放ちながらロボロの指の動きに合わせ、何やら移動していた。
kn「そうやで!そのことについて情報を集めてほしいんやけど…」
rb「んな馬鹿な話あるか?あれやろ?『ニホン』って国の神話やろ?蛇だか竜だか知らんけど…見間違いちゃう?」
そう言いながら机の上にあったグミを数個口に放り込み、高さの調整された台に置かれたジュースをストローで飲むロボロ。
kn「そんな事ないで!ちゃんとこの目で見たんやから!あれは確実に人じゃないって!」
rb「むぅ…変な薬でもクラレに飲まされたか?」
kn「………多分…」
rb「…随分と自身なさげな声だこと…」
そう言って飲み終わったのかそのジュースの入っていた缶を取り、ゴミ箱に投げ捨てるロボロを横目にコネシマは子供のように楽しげに喋っていた。
rb「…はぁ…じゃあス○バの新作まだ飲んだことないんやけど…」
kn「!それを買ってくればええんやな!」
rb「せや」
kn「おーし!行ってくるな!」
ガタンと立ち上がるコネシマにロボロは掌をヒラヒラと振る。
rb「事故にあっても飲み物は守れよー」
kn「分かった!」
バタン…
rb「……さて…俺もスタ○の為に頑張りますか…」
コメント
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メデューサ、、、斬新だなぁ。面白いですね!
あ、初コメです
スタバのためにってw