「うっわ、最悪……まじで雨……」
「本降りするまでに家に着けただけマシだよ」
びしょ濡れの髪から雫を垂らしながら、涼太が余裕そうに笑う。
俺は肩をすくめながらTシャツの裾を絞った。
「マジで…靴までぐっしょぐしょ……」
涼太の部屋に着いた俺らは、リビングでタオルを分け合いながら服を脱ぎ始める。
ぽたぽたとフローリングに滴る雨水。
足元を拭きながら、濡れたシャツをバサッとソファに置いた。
「風邪ひくから、シャワー浴びないと……一緒に入る?」
涼太が、浴室のドアを親指で指した。
「——……っ!?」
頭が一瞬でフリーズする。
耳まで真っ赤になったのが、自分でもわかった。
「は、?なに言ってんの!?そーいうのはさっ……」
「昔は普通に入ってたじゃん?一緒にお風呂」
涼太が何の悪気もなさそうに、ニコッと笑う。
その無邪気さが逆に、俺を追い詰めた。
「っっ、こ、子供のときは子供だったからだろ!!今はっ……そんなん……っ」
「ん?“今は”?」
「っっっ……!」
顔を隠すようにタオルでごしごし頭を拭く。
涼太はそんな俺の横顔をちらりと見て、くすりと笑った。
「……じゃ、先入ってるね。気が変わったら来て」
そう言って、タオルを肩にかけながら涼太はバスルームへ。
浴室のドアが閉まる音。
その向こうで、水音が静かに鳴り始める。
(……バカ。ほんと、無自覚にそういうこと言うの、やめろ……)
濡れた服のまま立ち尽くす俺の胸は、妙にドキドキしていた。
コメント
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