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恵
濡れた音を響かせながら、重なり合う唇。
美花の唇がうっすらと開き、すかさず圭の舌に割り入れられた。
執拗に歯列をなぞられ、舌を絡め取られ、妖艶に蠢く彼の舌に、水音を立たせられる。
「んふっ…………っ……んんっ……」
美花の口腔内を、舌先で丹念に愛撫する圭に、美花の身体が絆され、崩れ落ちそうになってしまう。
彼の大きな手が、彼女の括れた腰と後頭部に回され、細い身体を支えながら、さらに引き寄せられた。
「ううっ…………っ……ふぁっ……」
情熱的に唇を貪る圭に、美花は苦しげに息を漏れ零すと、彼は焦らしながら顔を離した。
刺すような圭の眼差しに、彼女の胸が強く握られ、甘美な疼痛が広がっていく。
彼の身体が、フッと沈み込んだと思ったら、美花を救い上げるように抱きかかえ、リビングを通ってベッドルームに向かう圭。
「けっ…………圭ちゃ……ん……?」
意思の強い視線は、まっすぐに前を見据えたまま、寝室のドアを勢い良く開けた。
圭が、漆黒のシーツの海に浮かべるように、美花の身体をそっと寝かせると、小さな頭の横に両手を突き、覆い被さった。
彼の瞳の奥に宿る淫靡な色に、彼女の呼吸が乱れそうになる。
オスとしての欲を孕ませた圭に、どこか畏怖を感じてしまい、美花は見下ろされる眼差しを、黙って受け止めるしかできなかった。
ここから抜け出したい、けれど、逃げられない。
彼に鋭利な眼差しを向けられ、美花は、籠の中の小鳥になっているのだ、と思い知らされる。
「美花っ」
ひとしきり見つめ合っていた二人だったけど、彼女の表情に浮かぶ花弁が、哀愁を帯びた面差しの圭に、唇を重ねられる。
「っ……ふぅっ…………んっ……」
美花の唇を、扇情的に蝕んでいく圭。
やがて彼の唇は柔らかな頬へと伝っていくと、滑らかな首筋を這い、彷徨い続けた。
小さな手が圭の手に捉えられ、指先を絡められると、彼の唇が美花の耳朶に触れる。
圭の息遣いが、彼女の鼓膜を妖艶に揺らし、吐息混じりに囁かれた。
「美花を…………抱きたい……」
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