テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#恋愛
アウラウラ
45
#オリジナル
芽花林檎
255
#元カレ
まぁ
22,842
あいつには感謝しないと……俺をガチの仕事人間から脱却させてくれたんだからな。
……こんな風に考えてると、が然会いたくなってくるんだよな。
「……社長、決算報告書に目を通していただけますか?」
ぐるぐると考えにふけっていたのを顔を上げ、「ああ」と、手渡された書類を受け取った。
「麗……ああいや、霧嶋。ここは経費を削減した方がいいんじゃないのか。売上と釣り合っていない」ペンを手に書類をめくって、概算の指摘をすると、
「承知しました。それでは該当の部署に社内メールで伝えておきますので」
決算書を手に彼女が下がり、デスクでメールを打ち始めた。
壁に掛かった時計を見ると、もう退社時刻を過ぎていた。この後は確か大きな予定もなかったはずだと思い、
「今日はもう仕事を切り上げてもいいか?」
ノートパソコンを閉じて言うと、
「……彼女に会われるんですか?」
と、折り返しで訊かれた。
「えっ、あ……」どうしてバレたんだと思う。
「社長、さっきからずっと考えごとをされていたようだったので、きっと舞さんのことを考えていられるんじゃないかと思って」
クスッと笑う顔に、「……俺は、そんなにわかりやすいのか?」と、デスクに頬づえをついて尋ねた。
「……ふふ、そこが社長のいいところなんじゃないんですか」
パソコンの画面から目を上げて、「舞さんとも、きっとそういう面が合ってるんだと思っています」言う彼女に、
照れそうになる顔を、頬づえをついていた手で覆い隠した──。
「今日はもう、おかえりいただいても問題ありませんので」
言われて、「じゃあ、帰るな」と、脱いでいたスーツを肩に掛けた。
「お疲れ様です」
「ああ」と頷いて、社長室を出た。
階下に降りるエレベーターを待ちながら、あいつに連絡をしようとスマホを取り出した。
コール音が続いた後、彼女が「はい」と、応答をする。
「舞か」
「……どうかしたの? 颯」
彼女の声が心地よく耳に響いて、わけもなく焦燥感に駆られる。
「会いたい、おまえに」
抑え切れない思いが口をつくと、
一瞬の間があって、
「……私も、会いたい」
と、声が返った。
気持ちが通じ合えることに、彼女への愛しさが募る。
「じゃあ、駅まで来られるか?」
「うん、わかった」
「食事まだだよな? 駅前にあるブラッスリーで待ってるから」
待ち合わせの店を指定して電話を切ろうとすると、
「……ブラッスリーって、何?」と、不思議そうに訊き返された。
コメント
1件
⋆♡ わああ今回も社長の心の内がたっぷり見れてめっちゃエモかった〜!😭💕 仕事中に舞さんのこと考えてニヤけるの、バレバレすぎて草生えるww 秘書の麗さんも「そこが社長のいいところ」って言ってて、まじでいい職場すぎる、、✨ 電話で「会いたい」って素直に言える颯くん、カッコよすぎん?しかも舞さんも「私も会いたい」って即答してて、両想い確定じゃん最高かよ…! 最後の「ブラッスリーって何?」で終わるのも、舞さんらしいほっこり感あって大好きです🌸 次も楽しみにしてるよ〜っ!