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テラーノベル(Teller Novel)
独断独死

独断独死

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丸十二 底力

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2023年03月30日

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No.56 ランダムシグマ

所持者 時織治

黒い物質を自由自在に操り

勝敗を決める。

ただ、自分の思うように変形させるには

対象の構造を理解する必要のある

扱いの難しいものである。

その他改善点諸々…だが、ランダムシグマ

は我々が生み出した能力の中で、最も

最高級であり、最大の兵器である。

「これはシグマの能力記録だ」

「なるほど、首領、素朴な質問

なのですが」

「なんだ?」

「何故、シグマは世界を捕れる頭脳を

持っているのにここに留まっているのです?

彼なら、簡単に日本を崩壊せることは

容易いはず」

「…彼が能力を研究して生み出すのは、

何か計画を立てているわけでも。

頼まれている訳でもない」

「…どういうことです?」

「シグマは、趣味で能力を製造している」

「なるほど、やはり天才の頭脳は予測が

難しい」

「それはお前にも言えることだ、バドラ」

「…本当に、死ぬなよ、バドラ」

「死ぬはずがありませんよ」


(あの会話以降、時織治を気にするように

なった…一体どんな男なのだろう、と

だが、いざ戦ってもこの程度か、残念だ)

「あなた達に勝機はありません、諦めたら

どうですか?とても良い提案でしょう」

ドドッ!!

「!?」

瞬間、電光石火の如く、治がバドラの後ろを

取った

「お前っ!」

時織治は、細胞に染み付くほどに極めた

居合切りの姿勢に入っていた

「完全に俺の間合いだ」

ズバッ!!!

滑らかな閃光が横に泳いだ

その瞬間、黒い異空間が解け、炎柱も

消えた

「…バドラは…」

「この感じは、逃げたようだね」

「そうですか」

「そうだ、治くん、君に仕事があるんだ」

「仕事…ですか?」

「あぁ、そんなに難しくないよ」


一方逆黒本部は…

「ふぅ、危ない危ない」

「エッ!どうしたんすかその傷!」

バドラの後輩のトヤマは驚いた

なぜなら

「っ!?これは…」

バドラの体は、小さな切り傷でズタズタ

になっていたからだ

「これは一体…」

ドサ…

「っバドラ先輩!?おい!治療室に

運べ!早く!!」


「ん…」

バドラは3時間後に起床した

「傷は…」

バドラは鏡で全身を確認した

バドラは驚愕した

全身が包帯で巻かれている

「やぁバドラ、起きたか」

そこに医者の健人が見舞いに来た

「健人さん、これは一体…?」

「本当に危なかったよ、バドラ君。

君はトラフグ1匹分のテトロドトキシン

に殺されるところだったよ」

「はぁ!?どこからそんな…」

「その、小さい切り傷からだ」

「君はまだシグマの毒解を受けていたから

耐えられたけれど、本来無傷な構成員

もその小さな切り傷からの毒の侵入

によって死んだよ。」

瞬間、バドラは青ざめた

「首領の言う通りだ…本当に恐ろしい

男だ」

「バドラ、起きているか?」

そこに、首領デロルトも加わった

「今から幹部会議をする、行けるか?」

「はい、大丈夫です」

「…言った通りだろ?言うことやること

何も想定できない人物だ、大振りな攻撃

を見せておいて、見えないところで

静かに殺す、それがあいつのやり方だ」

「ははは…見習わなきゃなぁ」

「本当、お前も時織治も狂ってるよ

さぁ、会議が始まるぞ、早く来い」

「はいはい」

大きな扉を開けると、幹部の者

会議のまとめを務める者全てが集結

していた。

「それでは、第65回逆黒大会議を開始する

議題は「時織治の対処、今後の方針」だ」

首領デロルトが言い放った

「ふぇぁ〜…」

幹部の1人である彩は、眠そうにしていた

「彩さん、会議は真面目に聞きましょう。

首領に叱られてしまいますよ」

「…それもそうだなぁ….ぁ」

バタ…

「…これはダメな日ですね、後ほど

会議結果を伝えるとしましょう、トヤマ君

彩さんを寝室まで運んでください」

「は、はいっす」

「彼女は逆黒唯一の女性ですからね、それに

まだ若い高校生です」

「そこ、もう大丈夫か?」

「はい、話を続けましょう、首領」

突然、1人の幹部が席を乱暴に立った

「おいデロルト!うちの情報を周りに誤解

させることは継続できているのか?」

けれどもデロルトは、温厚に対処した

「あぁ、できているよ、基地の前には4人

程度しか姿を表させていないしね」

「ならいい、話を続けろ」

満足したのか、幹部 カノが静かに着席した

(全然本題に入れねーな)

「それでは、時織治について、新たに

判明したことを報告してくれる者はいるか?」

「はい」

そこに、バドラが挙手した

「新たに判明したこと、それは時織治が

能力複数持ちだと言うことです」

「…なに?」

会議場がザワついた

「落ち着けお前ら!バドラ、説明してくれ」

「はい、彼の生い立ちを思い返してみて

ください、能力を授かるのに相応しい

人生を送っています」

「てめぇ何が言いてぇの?」

カノは苛立ちを露わにして聞いた

「時織治の黒い物質はシグマから授かった

もの、そして彼は能力を授かるような人生

を送っている、つまり彼が能力を2つ持っている可能性です。」

「…ほう」

「可能性は低いですが、3つ持ちの可能性も

完全に否定できません、自然に与えられる

能力は2つの可能性もあるし、3つの可能性

もある、完全ランダムなのです」

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