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「続いてはシュラフ、寝袋の説明ですね。まだ明るくて寝るには早いですけれど、明るい方が色々違いがわかりますから。
まず自分の寝袋を出してみて下さい。寝袋の袋は、さっきのマットの袋と一緒にして、自分で持っていて下さいね」
そう先生が言ったので出してみる。
どうやら色々と違いがあるらしいけれど……。
「まず栗原さんのから。広げてみてくれますか」
広げると、頭側が大きく、足がつぼんだ形状になっている。
「この形の寝袋をマミー型って呼んでいます。マミーはお母さんではなくて、ミイラの方ね。ミイラが入っているお棺の形をしているから、そう呼ばれています。寒さに強くてコンパクトになるから、登山などでよく使われている形です。
そして、そのシュラフは中の綿がダウンです。軽くて寝心地が良くて温かい、とってもいい素材なんですけれどね。少々お高いのと、水濡れに弱いのが欠点です。一応4シーズン、山の上でも使えるタイプです。もし温かすぎるようなら、適当にファスナーを開けて調節して下さいね。
次は竹川さんのを広げてくれますか」
竹川さんが広げたのは、形は同じだが、若干もこもこした感じだ。
「これもマミー型。でも中綿が化繊のタイプです。安いし水濡れに強くて扱いやすいんですけれどね。同じ保温性を求めたら、どうしてもダウンよりかさばってしまうんです。これは3シーズン用ですけれど、標高が高い山の上は寒いので、実際は夏山用ですね」
なるほど。
栗原さんの寝袋の方が小さいけれど、寒さに強い訳か。
「川俣さんのは、竹川さんと同じタイプだから省略。仲代君のを広げてもらえますか」
僕のは明らかに形が違う。
どう見ても長方形だ。
「これは封筒型と言って、登山とかではない、ファミリーキャンプやオートキャンプに使うタイプです。つまり大きくて、持ち運びにはあまり適さない。あと、熱の逃げ口が大きいので、どうしても保温性が落ちます。つまり、平地で快適にキャンプする用ですね」
なるほど、と頷きかけて気づく。
つまりそれ、寒いってことじゃないのか?
「で、ここからは私が説明しよう」
あ、説明役が先輩に変わった。
「先生は寝袋、いつも大体これを使っている」
形は一回り大きいけれど、きっとマミー型。
でも違う。綿が全く入っていない。
その代わり、生地がしっかりしている。雨具の生地で作った寝袋型の袋、という感じだ。
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