食事を食べ終えた2人は、腹ごなしに散歩しようと言う話になった
「最近、夜は急に涼しくなって過ごしやすくなって来たよな…」
「ん〜確かに…」
夏を過ぎ秋になる…目黒は、もうそんな時期なのかと大きく伸びをして外の空気を吸い込んだ
この時間になると、人通りも少なく日差しも無い為日焼けもしない…
それに何と言っても、暗くて視界が遮られる為…顔バレしにくいのが最大の利点だ
「………」
「………」
渡辺と居る時は、無言でもけして苦痛では無く…安心して過ごす事が出来た
2人は並んで夜道を歩き…他愛もない話や、今日あった出来事、仕事の話等…色々として笑い合った
「翔太君、ここ寄って良い?」
しばらく行くと、小さな公園があり2人はそこに立ち寄った
目黒のお気に入りの場所の様で、1人で散歩した夜も…ここのベンチに座ってボーッと夜空を眺めたりするらしい
「ねぇ翔太君…さっきの話なんだけど…」
公園の街灯に照らされた目黒が渡辺の方を見る
「さっき?あぁ…」
「岩本君に、2人が付き合ってるって教えてもらったって言ったでしょ…それ、俺のせいなんだ」
「目黒のせいって一体、何を…」
「俺がさ…翔太君の事好きだって、岩本君が気付いたから…」
「………」
突然の告白に言葉を失ってしまう
「そんな俺の所に、岩本君は【翔太を誰にも渡すつもりは無い】って言いに来た」
「照…」
自分の知らない所で、2人がそんなやりとりをしていたなんて…
岩本の気持ちを間接的に聞き、ギュッと胸が締め付けられた
「俺ね…あの時は負けたって思ったんだよね…。そうやって、言い切る自信もなかったし…あの頃は、まだ翔太君に自分の気持ちを伝えてもいなかった」
「目黒…」
「それでも…」
「?」
「それでも…2人が今、距離を置いてるって言うのなら、俺にもチャンスをくれないかな?翔太君を幸せにするチャンスを、俺にも与えて欲しい!」
そうキッパリと告げた目黒が、ゆっくりと渡辺に近付いて行く…
「翔太君、俺と付き合って下さい」
目黒に真っ直ぐに見つめられ、何故かドキドキしてしまう…
ゆっくりと近付く2人の距離…目黒は手を伸ばし、腕を引いて渡辺の身体を自分の方へ引き寄せた
コメント
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アッ!これは邪魔が入るパターン😂😂😂