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莉乃葉「…お姉ちゃんもずっと苦しんでたんだね…。」
そこに書かれていたのは普段のお姉ちゃんとは打って変わって暗い本当の姉の姿だった。
〇月✕日
「今日も学校で揶揄われた。片親だって。片親の何がいけないの??片親だって私のお母さんはちゃんと私のことを見てくれてる。育ててくれてる。あんな奴らにお母さんのことをバカにして欲しくない。」
〇月✕日
「今日は泥を投げつけられた。先生達までも哀れみの目で私を見てくる。どうして???片親ってそんなに珍しいことなの?お父さんは「不倫」して出ていったんだ。って笑われた。もう嫌だ。」
莉乃葉(お姉ちゃん…。ずっと学校で虐められてたんだ…。それなのに家とか私の前ではずっと笑ってた…。強いなお姉ちゃんは…。)
パラパラ…
〇月✕日
「今日の朝お母さんから帰ってきたら大事な話があるって言われた。なんだろう。ドキドキする。学校の事じゃないといいけど。」
〇月✕日
「今日から私に妹ができた。最初は驚いたけど話していくうちにどんどん可愛く見えてきた。何があってもこの子だけは悲しい思いをさせたくない。義理だけどそれでも精一杯守り通す。」
莉乃葉「お姉ちゃん……。」
莉乃葉(あれ……まだ続きがある…でも何で折りたたまれて…?)
パラパラ…
「私はいつか絶対に子供たちだけの世界 やり直しのできる世界 ”RESETUtopiosphere” を作るのが夢。その時まで我慢して笑おう。」
莉乃葉「リセット…ユートピア…?(やり直し…ができる世界ってこと…?)」
莉乃葉(これ…なんだろう……?)
私はふと姉の日記の中に1つの「 ”鍵 ”」を見つけた。
「賢い莉乃葉へ。私にもし何かあった時はこの 「”鍵 ”」を使って「”Utopiosphere”」の世界に行って。そこに私もいるから。」
莉乃葉(お姉ちゃんが…居る…、?もしそれがホントだとするのなら…もう一度だけ…お姉ちゃんに会いたい…!!!!!そしてお姉ちゃんにありがとうって伝えたい…!!!!!)
莉乃葉(ここの扉…であってるよね…?)
私はお姉ちゃんに言われた通りにひとつの扉の前に来ていた。
大きくて禍々しい扉を前にして私は身震いをしてしまった。大きく深呼吸をして鍵穴に鍵を入れ私は 「”Utopiosphere ”」 の世界に入った。
莉乃葉(……わぁ……なんか凄く綺麗な世界だなぁ…。)
Utopiosphereの世界は私が想像していたよりも、のどかで、どこか暖かい世界だった。
??? 「貴方が…莉乃葉ちゃんね?」
莉乃葉「だ、誰?!」