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勝手知ったる他人の家。
そんな感じで先輩は玄関ドアを開け、右側の扉を開けて入っていく。
「靴下が濡れていたら脱いで上がってくれ。汚れるのは気にしなくていい」
まるで自分の家のように、そんな事を言って中へ。
僕ら3人も顔を見合わせた後、先輩の後を追って部屋へ。
中はそこそこ広いフローリングの部屋、10畳ちょい位だろうか。
家具は鏡だけ。あと大きめのテレビが1台。モップ1本。
部屋の隅に、今日のために出したと思われる色々な装備。
そして見覚えのある荷物、先生に託した着替えが置かれている。
他はひたすら床だ。
生活感は無い。
襖が開いていて、隣の部屋が見えている。
あっちも洋間で、6畳くらいかな。
どちらの部屋も窓が2面にあって明るい。
ばたっと栗原さんが横になった。
横になったままザックをもじもじ外して、そのまま動かなくなる。
「大丈夫ですか?」
栗原さんは竹川さんの問いに、軽く右手を上げる。
喋る気力は無いけれど大丈夫。
そんな感じらしい。
「今は先生が、沸かしがてら風呂に入っている。後は順番に着替えを持って風呂へ入る。全員着替えたら、モップでこの部屋の汚したところだけ掃除。それから、そこに置いてあるテントを立てて夕食準備。そんな流れだな」
なるほど、色々な意味で良く出来ている。
「それにしてもこの家、随分高かったんじゃないですか」
「その辺は先生に聞け」
確かに。
でも、なかなかに快適そうな家だ。
庭も無茶苦茶に広い。
敷地の平らな部分だけで、100坪は超えているんじゃ無いだろうか。
そう思ったところで、先生が部屋に入ってきた。
Tシャツ短パンというラフな格好だ。
「お風呂沸いていますよ。順番にどうぞ」
「ならまず失礼」
先輩が立ち上がり、自分の着替え入りらしい紙袋を取る。
「汚れた服は洗濯しますから、いつものカゴに入れておいて下さいね」
「万事了解」
先輩はそう言って消えて行った。