TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

照Side


まずい。これはまずいぞ。

皆さんどうも、岩本照です。俺は……というか、俺たちは今、とある任務を遂行している途中なんだけど……。正直かなりまずいことになってる。

**会社の人たちは同じ話をずっと繰り返す。俺たちの体の節々がひどく痛んでくる。きっとこれは、敵のループ術に巻き込まれてしまっている。

俺と一緒にいる翔太と舘さんもたぶん気づいてるんだろうけど、体に来るあまりの痛みに誰も思うように動けない。隣を見ると、翔太は会社の人たちの話を聞きつつも、痛みに顔を歪めている。いつも冷静な舘さんも、表情は変わってはいないけれど額に汗が浮かんでいる。俺もいつも通りを装いつつも、正直かなりきつい。今敵の組織に攻撃を仕掛けられたら……俺たちはどうなってしまうのだろう。きっとまともには戦えない。



遡ること数時間前。俺、翔太、舘さんの三人は、阿部に言われた通り渋谷の**会社に向かった。会社の人から俺たちに話がある、というのもおかしな話ではあるが、『Mr.Snow』としての依頼なので断る理由もなかった。

それと同時に、大きな危険が伴っていることも確かだ。**会社からの依頼というのは名目だけで、裏では敵の組織が俺たちを狙っての行動かもしれない。

💚「油断しちゃダメだからね。……気をつけて」

阿部は最後にそう言っていた。それなのにこんなことになって……油断した訳ではないはずだけど、悔しい。



「……皆さん、どうしたんですか?」

💛「えっ?……あ、いえ、なんでも……」

急に話しかけられた……ループしてるんじゃなかったのか?もしかしてこの人たちは、術じゃなく本当に同じ話を繰り返していたのか……?

謎がどんどん深くなり、自分の頭じゃ整理できなくなってきた。三人で話し合いたいけど、体が思うように動かない……

「あなたもしかして、これってループしてるんじゃ?って思ってました?」

💙「えっ!」

突然顔を覗き込まれながらそう聞かれ、慌てる翔太。その反応が、会社の人に確信を与える。

「やっぱりそうですよね……」

会社の人はそれだけ言うと、俯いて何も喋らなくなった。

❤️「あ、あの……どうしましたか、大丈夫ですか?」

舘さんが声をかけたと同時に、会社の人は素早く立ち上がった。俺たち三人は複数の意味でびっくりして固まる。

一つは、単純に急に立ち上がったから。もう一つは……立ち上がった会社の人の目が、真っ黒に光っていたから。

💛「その目は……」

起こってはいけないことが、起こってしまった。やっぱり、阿部の考えていた通り**会社の人は敵の組織と繋がっていた。でも……今この状態で、俺たちは戦えない。

「やっぱり術が効いているんですね。動くのが大変そうです」

💙「お前ら……やっぱり細工してやがったな」

「まあ、こうでもしないと勝てませんからね?」

勝ち誇ったような笑みでそう言う会社の人。俺たちは術のせいで体を動かすことが出来ず、ただ睨みつけることしか出来ない……

その時だった。

(続く)

この作品はいかがでしたか?

229

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚