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時間はゆっくり流れていた。
🩷「ねぇ、名前聞いてもいい?」
💚「阿部」
🩷「下の名前は?」
💚「…..亮平」
🩷「亮平くん!」
ただ、名前を呼ばれただけなのに胸が熱くなる。
🩷「俺、佐久間!」
💚「下の名前は?」
🩷「大介!」
💚「……めっちゃ元気じゃん」
🩷「よく言われる!」
2人は笑った。
初めて会ったはずなのに、
沈黙が気まずくない。
それが、不思議だった。
夕日が花畑をオレンジに染めていた。
🩷「….あ」
佐久間が空を見上げながら言った。
🩷「もうこんな時間だ」
💚「…」
🩷「帰らなきゃ」
少し名残惜しそうに言って、佐久間は1歩後ろに下がった。
🩷「今日はありがとうね」
💚「….こちらこそ」
🩷「楽しかったな〜!」
💚「….うん」
佐久間はくるっと背を向けかけて、また振り返った。
🩷「また、どこかで会えたらいいね」
その言葉に胸をぎゅっと締め付けられた。
💚『どこかで、なんて』
💚『そんな曖昧な場所じゃ嫌___』
気づいた時には、口が動いていた。
阿部は佐久間の腕を軽く、引き止めて__
💚「…..待って」
🩷「んにゃ!?」
夕暮れの光の中で阿部はまっすぐ佐久間を見た。
そして、震える声で言った。
💚「また会えたら、じゃなくて」
一呼吸置いて。
💚「…..また会おう」
佐久間は目を見開いて。
それから、ゆっくり笑った。
🩷「….うん」
その笑顔は、夕日の中で、ずっと忘れられない色をしていた。
丘の花畑は、何も言わずに二人を包み込んだ。
黄色と紫色の花が揺れながら_
この出会いが、始まりと知っているみたいに_
※まだ続きます